『忠臣蔵狂詩曲No.5 中村仲蔵 出世階段』メインビジュアル公開 放送日は12月4日、11日に

『中村仲蔵 出世階段』メインビジュアル公開

 中村勘九郎主演『忠臣蔵狂詩曲No.5 中村仲蔵 出世階段』(NHK BSプレミアム・BS4K)の放送日が12月4日、12月11日に決定。あわせてメインビジュアルが公開された。

 本作は、永遠の国民的エンタメ『忠臣蔵』に革命を起こした実在の大スター「中村仲蔵」を描いたサクセスストーリー。

 主人公・中村仲蔵を中村勘九郎が演じるほか、上白石萌音、中村七之助、谷原章介、若村麻由美、尾上松也、大東駿介、高嶋政宏、藤原竜也、山西惇、波岡一喜、本田博太郎、名取裕子、笹野高史、石橋蓮司、吉田鋼太郎、段田安則、市村正親らがキャストに名を連ねた。

 脚本・演出を『京都人の密かな愉しみ』『ライジング若冲』などを手掛けた源孝志が務める。

 メインビジュアルの公開とあわせて、瀬川錦次/初代市川染五郎役の中村七之助、二代目中村傳九郎役の高嶋政宏、鵜蔵役の吉田鋼太郎、脚本・演出の源孝志よりコメントが寄せられた。

コメント

中村七之助(瀬川錦次/初代市川染五郎役)

「中村仲蔵」はよく知られた古典ですが、手を出しにくい作品だと思います。歌舞伎の人間でなくては中々説得力が出せないですからね。女方なので普段は柔らかい役が多いですが、今回は珍しく男っぽい役どころでした。江戸の中村座を舞台にした話を兄と演じるのは縁を感じます。兄のことは心から尊敬しているので、やり易いですし、気恥ずかしさなどはありません。ただ「なんでお前ばっかりいつもスマートな役で、俺は脱がされたり、いじめられたり、グチャグチャになる役ばかりなの?」と言われますが。(笑) 魂を込めて演じました。見たこともないドラマになると思います。

高嶋政宏(二代目中村傳九郎役)

本物の歌舞伎役者の前で歌舞伎役者を演じるプレッシャーを今回はなぜか感じませんでした。おそらく、この状況のハードルが高すぎて自分の許容範囲を振り切っていたんでしょうね。「どう思われるんだろう?」などという余計な邪念がない分、江戸からのDNAを受けつぐ本物と共演する状況を思いきり楽しみました。花道を5kmにも10kmにも魅せる技術、一歩出る、一歩引く、その中に込める想いや意味の深さに触れ、正直震え上がりました。禁断の歌舞伎界の内幕を描く衝撃の問題作、そして世紀の大傑作に挑む生身の俳優陣の勇気をその眼で目撃してください!

吉田鋼太郎(鵜蔵役)

昔子供だったころ「天下御免」というNHKの時代劇が大好きでした。現代の要素も大胆に取り込んだ破天荒な時代劇だったのですが、今回の脚本を読んで、そのテイストを感じ、思わず「好きなやつ!」と心で叫びました。芝居小屋セットに立つとまるでタイムスリップしたかのようでした。江戸の観客もさぞかし熱狂したのでしょう。当時の観客の前で演じてみたかった!鵜蔵は架空の人物で、自由度が高いので楽しくのびのび演じました。とはいえ錚々たる俳優陣が出ていますので、品格は保ちつつですけどね。(笑) 役者たちの演技合戦のようなドラマ、ぜひその攻防をお楽しみに。

源孝志(脚本・演出)

この物語の登場人物たちが生きた18世紀中頃から末にかけての江戸は、歌舞伎という演劇文化が、庶民たちの支持を受けて飛躍的に発展した時期に当たる。樹木に例えれば、盛んに幹を太らせ、葉を茂らせて、ぐんぐんと天に向かって伸びている様を想像させる。こういう時期には必ずスーパースターが出現するもので、このドラマの主人公である中村仲蔵は、時代を象徴する天才役者と言っていいだろう。ドラマの舞台は、ロンドンのウエストエンドと並び、当時おそらく世界屈指の演劇街の一つであった日本橋の堺町(ブロードウェイはまだ草っぱらでしかない)。私はかねがね、この芸能のエネルギーに溢れた街で、芝居という魔物に魅せられた人間たちが繰り広げる群像劇を作ってみたかった。仲蔵はその先頭を、脇目もふらず駆け抜けたトップランナーである。芝居に取り憑かれた人々を描くのだから、芝居に取り憑かれている現代演劇界の錚々たる方々にお集まりいただいた。つくづく役者馬鹿の偉大さを体感した一ヶ月だった。主役の仲蔵を演じる役者は、企画を思いついた当初から中村勘九郎しか考えられなかった。彼がキャスティングできなければ、やっていなかったと思う。

※高嶋政宏の「高」ははしごだかが正式表記。

■放送情報
『忠臣蔵狂詩曲No.5 中村仲蔵 出世階段』
NHK BSプレミアム・BS4Kにて、12月4日、12月11日(土) 21:00〜22:29放送
【前・後編/各89分】
脚本・演出: 源孝志
音楽:阿部海太郎
出演:中村勘九郎、上白石萌音、中村七之助、谷原章介、若村麻由美、尾上松也、大東駿介、高嶋政宏、藤原竜也、山西惇、波岡一喜、本田博太郎、名取裕子、笹野高史、石橋蓮司、吉田鋼太郎、段田安則、市村正親
制作統括:宮坂佳代子(NHK)、伊藤純(NHKエンタープライズ)、八巻薫(オッティモ)
プロデューサー:川崎直子(NHKエンタープライズ)、八木康夫(オッティモ)、森井敦(東映京都撮影所)
写真提供=NHK

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