志尊淳×吉沢亮の熱い抱擁から滲み出る信頼感 『青天を衝け』が描いた郵便制度の一歩目
さらに、明治政府はフランスから、日本が輸出している生糸の品質向上を求められていた。そこで、栄一は養蚕の経験から惇忠(田辺誠一)を新政府に誘う。平九郎(岡田健史)を殺した相手も同然の新政府の下で働くなど言語道断。だが、栄一の「もう、侍の世はごめんだ。壊すんじゃねぇ。作るんだ」という言葉に惇忠は考えを固執している自分に気づき、栄一の誘いを受けることとなる。外国人を夷狄と忌み嫌っていた惇忠が製糸場の顧問であるブリュナと熱い握手を交わす場面は、日本が一歩、また一歩と新しい世の中に進んでいることを象徴するシーンである。
改革を推し進める栄一の一方で、暗躍するのが大久保利通(石丸幹二)だ。大隈重信(大倉孝二)を失脚させ、栄一の後ろ盾をなくした大久保は、改正掛を潰すことを岩倉具視(山内圭哉)へと提言する。
そして、第29回で印象的に描かれていたのが、栄一と市郎右衛門(小林薫)の家族の時間。第30回「渋沢栄一の父」では、そのタイトルが示す通りに、父との別れが近づく。
■放送情報
大河ドラマ『青天を衝け』
NHK総合にて、毎週日曜20:00~放送
BSプレミアムにて、毎週日曜18:00~放送
BS4Kにて、毎週日曜9:00~放送
出演:吉沢亮、小林薫、和久井映見、村川絵梨、藤野涼子、高良健吾、成海璃子、田辺誠一、満島真之介、岡田健史、橋本愛、平泉成、朝加真由美、竹中直人、渡辺いっけい、津田寛治、草なぎ剛、堤真一、木村佳乃、平田満、玉木宏ほか
作:大森美香
制作統括:菓子浩、福岡利武
演出:黒崎博、村橋直樹、渡辺哲也、田中健二
音楽:佐藤直紀
プロデューサー:板垣麻衣子
広報プロデューサー:藤原敬久
写真提供=NHK