『半妖の夜叉姫』弐の章はせつなが蘇る熱い展開からスタート 新たな鍵は“吸妖魂の根”

 妖怪と人間の血を引く3人の半妖の少女たちが、現代と戦国時代を縦横無尽に暴れ回るTVアニメ『半妖の夜叉姫』(読売テレビ・日本テレビ系)“弐の章”の放送が10月2日にスタートした。

アニメ『半妖の夜叉姫』弐の章キービジュアル

 本作は高橋留美子原作のアニメ『犬夜叉』シリーズのスタッフが再集結し、生み出した新たな戦国御伽草子。『犬夜叉』完結編の最終回から十数年後を舞台に、殺生丸とりんの双子の娘・とわとせつな、犬夜叉とかごめの娘・もろはが前途多難な運命に立ち向かう姿を描く。

 まず2020年10月~今年3月にかけて放送された“壱の章”を簡単に振り返ってみよう。“剛臆の試し”と称し、殺生丸によって生まれて間もなく森の中に隠されたとわとせつな。2人は4歳まで仲良く暮らしていたが、森の火事に巻き込まれて離れ離れになってしまう。その時、時代樹の時空を超えるトンネルが開き、とわは現代へ。かごめの弟・草太に養女として迎えられ、令和の世で育った。

 一方、戦国時代で琥珀がお頭を務める妖怪退治屋に迎えられたせつなと、賞金稼ぎとして「化け殺しのもろは」の異名を取り、妖怪退治に明け暮れていたもろはが出会った時、再び時代樹のトンネルが開く。2人は現代に飛ばされ、とわに出会うも“夢の胡蝶”に眠りを奪われたせつなは彼女のことを覚えていなかった。幼い頃にせつなの手を離してしまったことを後悔していたとわは、妹の失われた記憶を取り戻すために戦国時代への帰還を決意。その際、時代樹の精霊から依頼された大妖怪・麒麟丸と、殺生丸の討伐を3人は拒否するが、そんな彼女たちに麒麟丸の姉・是露や、配下にいる四凶は執拗に攻撃を繰り返してくるのだった。

 最終回では、せつなが倒した是露を殺生丸が天生牙で蘇らせ、そこに麒麟丸が登場。とわ、せつな、もろはの3人は麒麟丸と交戦するも、結果としてせつなの命が奪われてしまう。時代樹曰く時空を歪め、この世を無に帰そうとしている麒麟丸の真意や、時代樹の中に眠るりん、黒真珠に閉じ込められた犬夜叉とかごめの行方など、多くの疑問は解消されないまま“壱の章”は幕を閉じた。

 そして、あれから約半年ぶりに帰ってきた本作は、殺生丸から差し出された天生牙でとわがせつなを救い出すという熱い展開でスタート。天生牙は是露によって折られてしまったが、とわは覚悟を決めて柄に全ての妖力を込める。そこに殺生丸に仕える邪見と、鉄砕牙と天生牙を打ち出した刀鍛冶の刀々斎が現れ、みんなが見守る中、次第に伸びていく妖力の刃。今度こそ、大事な妹を自分の手で救いたい。そんな強い思いが通じ、ようやく知覚できたあの世からの使いである小鬼をとわは切り裂く。そのおかげで蘇ったせつなは、自身の新たな薙刀を打つ刀々斎に寄ってきた魑魅魍魎の類を一刀両断した。

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