清野菜名、自身を救ったエンタメへの思い 憧れのゾンビ映画は「やりたいことが二つ叶った」
ソニー・ピクチャーズエンタテインメントが発足した、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けているクリエイター、制作スタッフ、俳優が継続的に創作活動に取り組むための短編映画製作プロジェクト『DIVOC-12』。『新聞記者』の藤井道人監督、『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督、『幼な子われらに生まれ』の三島有紀子監督の3人がプロジェクトの中核となり、12人の映像監督による12本の短編映画が上映される。
上田監督チームの一員である中元雄が監督を務めた『死霊軍団 怒りのDIY』は、制作陣の映画愛に溢れたゾンビ映画だ。そんな同作の主演を務めたのは、『TOKYO TRIBE』や『東京無国籍少女』などでのアクションも評価されてきた清野菜名。10月19日からは主演ドラマ『婚姻届に判を捺しただけですが』(TBS系)の放送も控える彼女に、夢だったというゾンビ映画への出演や、業界的にはまだまだコロナの影響を受けている映画への思いについて話を聞いた。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】
「改めてこの仕事に携われていることの幸せを感じました」
――新型コロナの影響を受けているクリエイター、制作スタッフ、俳優が継続的に創作活動に取り組めることを目的として製作された今回の作品に、清野さんはどのような思いで参加されましたか?
清野菜名(以下、清野):コロナ禍になって、映画やドラマなどいろいろな現場で撮影が止まってしまって、悔しいことになくなってしまった作品もたくさんあると思います。私も参加していた映画の撮影が止まってしまい、いつ再開されるか分からない状態になりました。みんなが一生懸命作り上げてきたものが一瞬で消えてしまう状況に、とても悔しい思いをしました。そんな暗い状況の中、日本映画を盛り上げようとしているこの取り組みがあることを聞いて、みなさんの想いにとても胸を打たれましたし、ものすごく勇気も感じたんです。そんな企画に、私も少しでも力になれたらと強く思い、このプロジェクトに参加することに決めました。
――撮影がストップしてしまうというのは、役者や監督、スタッフの皆さんにとっては死活問題ですよね。
清野:そうですね。本当に急に生活が変わりました。撮影がなくなって、これから何カ月もお休みです、という状態になったんですけど、そんなことは今までなかったことだったので、戸惑いもありましたし、当初はどうしていいかわかりませんでした。テレビをつけても暗いニュースばかりで、心が病んでしまうような時期もあって。でも幸い、たくさん時間が出来たので、映画やアニメなどいろんな作品を観て、エンタメに救われた感覚もありました。改めてこの仕事に携われていることの幸せを感じました。
ーー今回の企画で清野さんが参加された作品は、『死霊軍団 怒りのDIY』というタイトルのゾンビ映画です。
清野:もともとこのプロジェクトに参加したい気持ちが強かったので、どういう作品をやるかはあまり考えていなかったのですが、ゾンビ映画に出ることは、私にとってもすごく大きな夢だったので、ものすごく嬉しかったです。
ーーゾンビ映画に出るのが夢だったんですね。
清野:ゾンビに追いかけられて、血をワーって浴びるのが一つの夢でした(笑)。なのでやりたいことが二つ叶ったかたちになりましたね。
――もともとゾンビ映画がお好きなんですか?
清野:私がアクションを始めたきっかけが、映画『バイオハザード』だったんです。あの作品のミラ・ジョヴォヴィッチを見て、すごくアクションをやりたいなと思って。それをきっかけにゾンビが好きになりました。『ウォーキング・デッド』とかも好きですね。
――作品の場面写真からもミラ・ジョヴォヴィッチ感が伝わってきます(笑)。今回はゾンビに追いかけられるという夢も叶ったわけですね。
清野:はい、すごく嬉しかったです(笑)。撮影は2日間という本当に短い期間でハードだったんですが、ゾンビに追いかけられているときは興奮で疲れが吹っ飛ぶくらいでした(笑)。最後のシーンも本当に楽しかったです。監督やスタッフさん、キャストも含め、みんなのやりたいことや思いが同じ方向を向いていたので、すごくグルーブ感が生まれ、映画愛に溢れている現場でした。2日間という短い期間でしたが、私にとってはすごく思い出深い作品になりました。