『おかえりモネ』百音と未知、2人の恋の行方は? “恋愛マスター”明日美の言葉が響く

『おかえりモネ』百音と未知の恋の行方

 百音(清原果耶)と菅波(坂口健太郎)が出会って、丸2年と7カ月。2人が時間をかけてゆっくりと関係を深めている間に、驚くほど早く月日は過ぎ去っていった。

 東北大震災が発生した“あの日”からも5年と8カ月が経った2016年11月、美波(坂井真紀)の母・フミエ(草村礼子)が新次(浅野忠信)と亮(永瀬廉)の元を訪れる。永浦家の人々が見守る中、フミエから2人に手渡されたのは気仙沼市から取り寄せた書類。震災から行方不明となっている美波の戸籍に関するものだろう。その場の空気が一瞬にして緊張に包まれる。

 『おかえりモネ』(NHK総合)第73話は、様々な波乱の幕開けを感じさせる回となった。

 その頃、東京では百音、未知(蒔田彩珠)、明日美(恒松祐里)が恋愛の話に花を咲かせていた。話題の中心は週末に会う約束をした百音と菅波についてだ。人一倍もどかしさを感じていた明日美は、2人が「なんとなく」ではなく「ちゃんと約束をして」会うことに大きな意義を見出す。たしかにこれまでの百音と菅波はコインランドリーでたまたま、もしくは仕事の場で必然的に顔を合わせていた。わざわざ予定を合わせてしかも休みの日に会うというのは、なるほど特別な意味合いを持つことかもしれない。

 さらに会話は、百音が菅波に気持ちを伝えるかどうかの話題へ。女の子同士の恋バナは急速に盛り上がり、そしてときどき切なさが混じる。

「人の気持ちなんか、ふわふわしたもんなんだよ。自分が大好きで、相手も自分のこと好きでいてくれる瞬間なんてね、ホント一瞬しかないんだからね。奇跡だからね! この一瞬を逃したら、次の日には色んなことが変わっちゃうかもしれないんだよ。それで、変わっちゃったらもう、元には戻らない」

 「伝えるつもりなんかない」という百音に、いつになく真剣な口調で語りかける明日美の表情にも哀愁が帯びる。人の気持ち、特に恋心は変わりやすい。相手が今自分のことを好きでいてくれても、その気持ちが明日、1週間、1カ月、1年後にも同じとは限らないのだ。たとえ気持ちが変わらなくても、予期せぬ出来事が2人の距離を引き裂いたりもする。災害やウイルスが私たちに日常を一変させたように。

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