エミー賞20部門ノミネート『テッド・ラッソ』 涙と笑顔でぐちゃぐちゃになる胸熱ドラマ

涙けて笑える胸熱ドラマ『テッド・ラッソ』

 アメフトコーチのテッド・ラッソが英国のサッカーチームのコーチになる設定は、2014年にNBCがプレミアリーグの放映権を獲得した時の番宣用に『サタデー・ナイト・ライブ』のクリエイターだったサダイキスが演じたキャラクターだった(参照:https://youtu.be/iRqypM7jb5Y)。

 ルックスも衣装も、紅茶の入ったティーカップを持つ手つきさえ、テレビシリーズのテッドにそのまま受け継がれている。文化摩擦を楽しむこのキャラクターをドラマ向けに開発するのは、オリヴィア・ワイルドによるアイデアだったそうだ。ドラマ化にあたり、リヴァプールFCのユルゲン・クロップ監督とマンチェスター・シティFCのジョゼップ・グアルディオラ監督をイメージソースとして、テッドの独特なリーダーシップを作り上げていったという。NBCの番宣用ビデオのときから参加している脚本のブレンダン・ハントは、テッドと共に渡英する相棒のコーチ、ビアード役を演じている。テッドと相対する選手、ロイ・ケント役を演じるブレット・ゴールドスタインはイギリスの役者兼監督で、今作には脚本として関わっていた。脚本会議に参加するうちに役への愛着が芽生え、オーディションを受けてケント役を勝ち取ったのだそうだ。

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 賞レースを引き合いに出すまでもなく、『テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく』は2020年に作られた作品の中で最も笑えて泣けて、気分が高まるドラマシリーズだ。マムフォード・アンド・サンズのマーカス・マムフォード(サダイキスの親友なのだそう)が手掛けた音楽とともにシーズン1を一気に駆け抜けると、テッド・ラッソとジェイソン・サダイキスが醸す不思議な魅力に取り憑かれることだろう。そして、この夏から秋にかけては毎週金曜日にテッドと仲間たちに会えるのだ。

■配信情報
『テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく』
Apple TV+にて、7月23日(金・祝)より配信開始
(c)2021 Apple Inc. All rights reserved.

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