ディーン・フジオカ、町田啓太、木村佳乃、『青天を衝け』新章突入で異彩を放つ

ディーン・フジオカ、町田啓太、木村佳乃、『青天を衝け』新章突入で異彩を放つ

 大河ドラマ『青天を衝け』(NHK総合)は第13回「栄一、京の都へ」より、一橋家臣編に突入。今回から舞台を京へと移し、新キャストも続々と登場する。中でも新たな統治組織として脚光を浴びるのが、参与会議の中心にいた武力に勝る薩摩藩、さらに会津藩のもとで京の町を取り締まる新選組である。

 「国父」として藩政を動かす島津久光(池田成志)、その側近である大久保一蔵(石丸幹二)、そして圧倒的オーラを持って栄一(吉沢亮)、喜作(高良健吾)とニアミスとなるのが逃亡中の薩摩藩士・五代才助(ディーン・フジオカ)だ。団子屋で囲碁を打ちながら「『捨小就大』。小を捨てて大に就くべし」と高笑いを見せる五代。後に栄一と五代は「西の五代、東の渋沢」と称される実業家として名を馳せることになるが、ナレーションの通りに、2人が出会うのはまだ先の話である。

 ディーン・フジオカは、朝ドラ『あさが来た』(NHK総合)でも五代を演じており、この役がディーンにとっての本格的なブレークのきっかけとなった。『あさが来た』と『青天を衝け』の脚本はどちらも同じ大森美香だが、『あさが来た』は関西弁、『青天を衝け』は薩摩弁と言葉遣いも大きく違っており、今回はそこに野性味溢れるキャラクターが乗っかっている。短い登場シーンながら爽やかな微笑みと鋭い眼光を印象付ける、再登場が待ち遠しいキャラの一人となった。ちなみに、まだ姿は見せてはいないが「西郷さん」と名前のみ登場したのは、2018年に『西郷どん』で大河ドラマとしても描かれたあの西郷隆盛。鈴木亮平からバトンが繋がれるのは博多華丸だ。

 さらに第13回には五代に負けず劣らずの人気キャラが登場する。それが新選組副長・土方歳三(町田啓太)だ。浅葱色のダンダラ羽織と「誠」と書かれた提灯がトレードマークの新選組一行。土方はゆっくりと栄一と喜作に近づき、捜している浪士ではないと判断すると「ふん!」とその場を立ち去る。栄一と喜作が息もできなくなるほどに威圧感を与える土方の目つきは驚くほどに鋭い。演じる町田啓太は『西郷どん』に続き、大河ドラマ出演は2度目となる。今後期待したいのは、殺陣シーン、さらに一見関わりのなさそうな栄一との絡みも楽しみにしたい要素である。

 また、今回、異彩を放っていたのは円四郎(堤真一)の妻・やす(木村佳乃)だろう。やすは円四郎から託された平岡の家臣だと示す証文を、栄一と喜作に渡す重要な役割を果たす。円四郎とその役を演じる堤真一はパブリックイメージそのままの大河としては珍しいおちゃらけたキャラだが、その妻・やすも木村佳乃が等身大のまま演じているような人物である。

 少々、話題は脱線するが先日放送された『バナナサンド』(TBS系)を観ていた際に、出演していた木村佳乃からその可愛らしさと天然を兼ね揃えた女優なのだと再認識していたのだった。それから、やすを見ていると「そのままでは……?」と思えるほどに、木村佳乃なのである。円四郎とのイチャつきを思い出し、一人茶番を繰り広げるやすに「うちの人をちゃんと守ってくれるんだろうね?」と聞かれ、栄一は「は、はい。忠誠を尽くします」と答えるが、表現するのならば「ハ、ハイ。チュウセイヲツクシマス」と言ったくらいに全く気持ちが入っていない栄一の返事。この後現場はきっと笑いに包まれていたのだろうなと想像するくらいに、「おかしれぇ」シーンである。

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