アニメ・オブ・ザ・イヤー受賞の『呪術廻戦』 海外アニメファンはどう見ている?

最強の男と、強い女性キャラクターが人気

 海外ファンはその多くがアニメ全体像を観て楽しんでおり、推しキャラクターができたとしてもあまり贔屓目に見ていないのが特徴的だ。『呪術廻戦』も例外ではない。しかし、本作はどちらかというと全てのキャラクターが魅力的だからこそなのかもしれない。その中でも、やはり性別問わず圧倒的に人気なのは、最強の男・五条悟だ。リアクション動画の数々を観ても、彼が初めて素顔を出した第7話「急襲」では、日本のみならず世界中が、そのご尊顔に沸いたようだ。

 しかし、五条の人気っぷりはその圧倒的さ故のものでもあり、キャラクターの内面で言えばそれ以上におそらく人気が高いのが禅院真希と釘崎だ。特に彼女たちの回とも言えた第17話「京都姉妹校交流会―団体戦3―」では、呪術師の世界が男性優位のものであり、その中で「実力だけではなく、見た目が綺麗でなければ結局なめられる」と言った西宮のセリフにも視聴者(得に女性)が強く共感。しかしそれに対して、「男や女関係なく、私は私」というスタンスを貫いた釘崎に称賛の声が多く寄せられた。2Centsという女性リアクター2人組は、そういったリアルタイムの現実的な女性像が、もっとアニメの中で描かれるべきだと主張している(参照:https://www.youtube.com/watch?v=-RoLK37eilI)。

 その後の真希と真依の戦いでも、海外ファンは真希に強い共感を示している。自分の納得しない環境なのであれば、去ればいいと。逆に不遇の扱いを受けながら皿洗いをしていた方がマシだったという真依への理解は低かったが、彼女が真希に抱いていた姉妹愛の感情に多くの海外ファンも胸を打たれていた。やはり、自己をしっかり主張して、心身ともに強いという女性キャラクターが人気の様子。最終話で自らの手首に釘を打ち込んだ釘崎には「クイーン」という称号がつくほどの盛り上がりっぷりを見せた。

例の「タイプはジェニファー・ローレンス」発言、海外の反応は……

 最後に、海外の反応が気になると言えば、虎杖の「好みのタイプはジェニファー・ローレンス!」発言だと思うので触れておきたい。簡潔にいうと、誰もが“困惑”した。「なぜ、彼女? もっといい女優いるでしょ……」という具合に。そう、実はジェニファー・ローレンスは日本ではそういった印象がないが、多くの英語圏の国ではあまり好かれていないのだ。アン・ハサウェイと少し似ている。一体なぜ、ジェニファー・ローレンスが嫌われているのか、その理由を簡単に説明しよう。

 もともと、彼女は『ハンガー・ゲーム』シリーズで一気にブレイクし、確かに人気絶頂の女優の一人だった。しかし、その撮影中に共演俳優を“いたずら”の範疇で病院送りにしたり、撮影中のセットでお腹が空くと機嫌が悪くなり永遠に叫ぶなど、自由すぎる故に周りを振り回しているという声が共演者から多く挙げられている。それがふざけたジョークに留まるならともかく、ローレンスは少しいきすぎてしまうらしい。極め付けは『ハンガー・ゲーム2
』のハワイでの撮影中、現地の神聖とされている石とわかっていて“あえて”それでお尻をかくなど下品で不躾な行動をとり、大炎上。その後、様々な授賞式で泥酔したり、転んだり、とにかくトゥーマッチで多くの俳優から距離を取られている。そういった背景で海外ファンは虎杖のような好青年が彼女のファンであることに疑問を抱き、その好みが良くないと思ったのだろう。もし、次クールのアニメで「小沢さん回」が放送されたら、海外ファンも安心するかもしれない。

※虚式「ムラサキ」は草冠に「比」が正式表記

■アナイス(ANAIS)
映画ライター。幼少期はQueenを聞きながら化石掘りをして過ごした、恐竜とポップカルチャーをこよなく愛するナードなミックス。レビューやコラム、インタビュー記事を執筆する。InstagramTwitter

■配信情報
『呪術廻戦』
Amazon Prime Video、dTV、Netflix、Paravi、U-NEXTほかにて配信中
原作:『呪術廻戦』芥見下々(集英社『週刊少年ジャンプ』連載)
監督:朴性厚
シリーズ構成・脚本:瀬古浩司
キャラクターデザイン:平松禎史
副監督:梅本唯
美術監督:金廷連
色彩設計:鎌田千賀子
CGIプロデューサー:淡輪雄介
3DCGディレクター:兼田美希、木村謙太郎
撮影監督:伊藤哲平
編集:柳圭介
音楽:堤博明、照井順政、桶狭間ありさ
音響監督:藤田亜紀子
音響制作:dugout
制作:MAPPA
(c)芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会
公式サイト:https://jujutsukaisen.jp/#index

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