「一番大切な人は一人じゃなくていい」 『監察医 朝顔』平がつぐみに伝えた愛の言葉

「一番大切な人は一人じゃなくていい」 『監察医 朝顔』平がつぐみに伝えた愛の言葉

 月9ドラマでは初の2クール放送として昨年の11月2日よりスタートした『監察医 朝顔』(フジテレビ系)が、ついに最終回を迎えようとしている。セミファイナルとなる第18話のラストは、森本刑事(森本慎太郎)が右ほほに大きなヤケドがある男(りんたろー。)に刺されるといった衝撃的なシーンに。さらにゲストは、第1話のキーパーソンとして登場した松本教授(片桐はいり)がカムバック。マンションから飛び降りた新井千秋(見方あゆ実)を殺害したと自首してくるのだ。

 松本は朝顔(上野樹里)と交流があり、茶子(山口智子)とは20年以上の仲。茶子が「とてもチャーミングで優秀で冷静な方です」と話す松本は、新井を殺害してはいなかった。しかし、アシスタントを辞めて引きこもるようになった新井が死に向かっていくのを止められなかったのは事実。ベンチに座りコーヒーを片手に朝顔へとその胸中を明かす。

「人間はほんのささやかなことでも、自分にとって大切な人のことを関連付けて思い出せる生き物です。その人が来たことがあるだけで自宅に帰るのがつらくなる。その人と一緒に食べたものを食べればその日の光景をありありと思い出す。その人と歩いた道を歩けばしゃがみ込んで歩けなくなる。何てことないものにも全て人間の生きた痕跡が残っているんです。残された人間はそういった痕跡と生きていかなければならない。それは時に幸せでもあるし、今の私にはつらいことです」

 第1話の可愛らしい役柄とは一転、思い詰めた表情で話す片桐はいりに思わず息を呑む。大切な人を亡くした松本の言葉は朝顔にも痛いほど分かる。仙ノ浦での里子(石田ひかり)や浩之(柄本明)との記憶。そして、平(時任三郎)の中で、今も朝顔や桑原(風間俊介)、つぐみ(加藤柚凪)との記憶が忘れ去られていっているからだ。

 平と一緒に生きていくと決めたはずの朝顔を呆然とさせてしまうのが、平の「つぐみっていう名前にしたんだ。いい名前だな」という一言。とうの昔の結婚式の話も、3人で暮らしていく話も、2人目の子供も、そしてつぐみのことも何もかも分からなくなっている。いつかやってくると覚悟していたとはいえ、急にやってきたその時を前に、朝顔と桑原はただ黙ることしかできなかった。

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