竹内涼真と中条あやみが衝撃の再会 『君と世界が終わる日に』は“イラキュン”サバイバル?

『きみセカ』第8話の衝撃のラストを振り返る

 声が響く。弓を引き絞るギリギリという音。「お前がミンジュンを殺った女なのか?」脳裏によみがえるその声は、何度も耳にしたあの人のものだった。『君と世界が終わる日に』(日本テレビ系)第8話では、響(竹内涼真)と来美(中条あやみ)がついに再会を果たした。(以下、ネタバレを含む)

 ミンジュン(キム・ジェヒョン)がこの世を去り、底知れない無力感が響たちを覆う。残された者たちはミンジュンの死を悼んだ。悲しみがもたらした束の間の平穏、あるいは嵐の前の静けさを破るように、1人の訪問者が島に上陸する。

 出会えない主人公とヒロイン。すれ違う2人というテーマは作劇の常道だが、それにしても響と来美の会えなさぶりは想像を超えている。無線で交信した第1話と、駐屯地の地下に潜入し、暗闇の中で手を握った第6話は例外だが、それも声だけ、あるいは視界を奪われて、来美のほうは意識がもうろうとするなど不完全なものだった。

 響は婚約指輪を失くし、来美も等々力(笠松将)に「間宮(響)は死んだ」と聞かされ、互いの安否さえわからず諦めかけていたタイミングでの再会。その喜びは一瞬のうちに絶望へと変わる。響と来美を結び付けたのは愛情ではなく憎悪で、来美は愛奈(新津ちせ)を殺したテロリストへの復讐を誓い、響はミンジュンを刺した女に、それが来美であると知らず憎しみを募らせる。目の前にいる人間が最愛の人であると気づかないほど、響の心は負の感情で満たされていた。

 背中越しに響の声を聞いた来美。突然のことに頭と心が追い付かない。驚きと喜び、戸惑い、それでも嬉しさを抑えきれず、振り返って相手の名前を呼ぶ。その瞬間、矢が響の手を離れ、まっすぐに来美の胸に刺さる。8話分をまるまる使って、再会までの軌跡を描いてきた本作。登場人物の心の動きを追体験することで、ラストシーンの衝撃度も増した。

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