猪塚健太が『ポルノグラファー』映画化で大切にした変化 「“一生”を共に歩む覚悟と責任」

猪塚健太が語る『ポルノグラファー』への思い

2020年に改めて感じた役者への思い

――ドラマの舞台、そして役者としての期間も約2年が経過し、再び久住を演じてみて「成長したな」と実感する場面はありましたか?

猪塚:僕が役者として成長したというより、前作は大学生だった春彦が社会人になっているという大きな変化があったので、彼の意識的な成長は伝わるように演じました。特に学生の時に抱く“好き”という感情と、社会人になってから誰かを“愛する”気持ちには違いがあると思うんですよね。男女の恋愛でも一緒だと思うんですが、ただ好きだから“今”一緒にいたいと思うんじゃなくて、この人と“一生”を共に歩んでいくんだという覚悟と責任が芽生えていなきゃいけないなと。

――久住は頼もしくなりましたよね。一方で、木島は自分一人で久住との“未来”について悩み苦しんでしまいます。そんな木島に対して、悶々とした感情は生まれなかったですか?

猪塚:理生さんはいつも以上に拗らせていますよね(笑)。でも、僕個人としては理生さんが抱いている作家としての不安は役者にも通ずるところがあって、よくわかるんですよ。いつ仕事を失うかもしれないという不安定な中で、この人に好きと伝えていいんだろうか。自分は良くても相手を不安にさせるんじゃないだろうか。少なからず僕も、そんな風に悩んだことはありますから。だから理生さんにはどんな言動が響くのかを理解した上で、春彦として思いをぶつけるところはぶつけるという両方の目線を持ったまま演じました。

――猪塚さん自身は理生タイプなんですね(笑)。では、あまり久住に共通する部分はありませんか?

猪塚:基本的に真面目な性格は似ているかなと。だけど、純粋にずっと一人の相手を愛し続ける一途さでは敵わないですね(笑)。純粋にすごいなと思います。僕は春彦を演じる上でその説得力を持たせなきゃいけなかったので、撮影が始めるまで台本を読みながら理生さんのことを考えて、愛情を溜めていました。

――台本を読みながら、気持ちを高める方法は?

猪塚:やっぱり台本といえども、どれだけ登場人物のことを想像できるか、自分の人生として考えられるかということに尽きますよね。僕の場合は、寝る前に演じるキャラクターやその人が大切に思っている人について考えています。寝る準備も終えて、しばらく想いを巡らせていると自然に眠くなるので、役のまま一日を終えるっていう感じです(笑)。それが効果的なのかはわからないですけど、今回は春彦が理生と再会するまで2年半という期間があり、その分積み重なった気持ちがなければ喧嘩する時にも想いをぶつけられないので。

――映画を観て、改めて木島は拗らせているけど“人たらし”だなと思いました。久住を演じている猪塚さんから見て、誰もが惹かれてやまない木島の魅力はどこにあると思いますか?

猪塚:原作の理生さんも素敵ですけど、やっぱり竹財さんが演じたことでより魅力的な人物になったと思います。映像から理生さんの人としての色気と、男としての色気が伝わってくるのは竹財さんの力が大きいですよね。でも普段の竹財さんは思ったことをはっきりと伝える男らしい方で、理生と真逆の性格なんですよ。そのギャップがいいのかもしれないですね。役に入り込むと途端に色気を出してくるので、無理に気持ちを作らなくても見ているだけで人として惹かれていくし、自然と恋愛感情に移り変わっていく。竹財さんはそんな不思議な魅力がある方です。

――昨年から新型コロナウイルスの影響でエンタメ界も大打撃を受けていますが、役者としてどのようなことを感じましたか?

猪塚:改めて、当たり前じゃなかったんだなと思いました。当然のように出演作が世に送り出されて、当然のようにそれを観てくれる方々がいて……。どこかで当然のものだと思っていたものが、ある日突然失われてしまう。特に緊急事態にエンタメは本当に必要なのか?という風潮が生まれた時に、このままじゃダメなんだな、もっと強く役者を続けたい、色んな作品に出演したいって思わなきゃいけないんだと感じましたね。実際に2020年は娯楽が奪われて、世間にもどんよりとした空気が流れていたじゃないですか。そんな中で個人的にもエンタメの必要性を再認識して、より演じたいという気持ちが強くなりました。

――コロナ禍に仕事への意欲を高めた猪塚さんが、今後挑戦したいことを教えてください。

猪塚:とにかく去年できなかった分、今年は映像を含めて1つでも多くの作品に関わっていきたいですし、途切れることなくファンの皆さんに出演作を届けたいです。その一歩として、自粛明けの撮影に思いをぶつけました。この勢いでどんどん突き進んでいきたいと思いますので、まずは『劇場版ポルノグラファー~プレイバック~』を観ていただき、僕について来てください!

■公開情報
『劇場版ポルノグラファー~プレイバック~』
2月26日(金)公開
出演:竹財輝之助、猪塚健太、松本若菜、奥野壮、小林涼子、前野朋哉、吉田宗洋、大石吾朗
原作:丸木戸マキ(『續・ポルノグラファー プレイバック』祥伝社 on BLUE comics)
監督:三木康一郎
主題歌:鬼束ちひろ「スロウダンス」(ビクタ-エンタテインメント)
製作:松竹開発企画部
制作:株式会社フジテレビジョン
配給:松竹ODS事業室
(c)2021松竹株式会社 (c)丸木戸マキ/祥伝社
公式サイト:https://pornographer-movie.jp/

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猪塚健太のサイン入りチェキを1名様にプレゼント。応募要項は以下のとおり。

【応募方法】
リアルサウンド映画部の公式Twitterをフォロー&該当ツイートをRT、もしくはリアルサウンドの公式Instagramをフォロー&該当投稿をいいねしていただいた方の中からプレゼントいたします。当選者の方には、リアルサウンド映画部の公式Twitterアカウント、もしくは公式InstagramアカウントよりDMをお送りさせていただきます。

※当選後、住所の送付が可能な方のみご応募ください。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。
※複数のお申し込みが発覚した場合、ご応募は無効とさせていただく場合がございます。

<リアルサウンド映画部 公式Twitter>
https://twitter.com/realsound_m

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<応募締切>
3月3日(水)

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