岡田健史もドラマ史に名を残すか 北川悦吏子脚本作品の俳優たちとの共通点を探る

岡田健史もドラマ史に名を残すか 北川悦吏子脚本作品の俳優たちとの共通点を探る

 「恋愛って刀を持つことだと思うんです」という持論を語る母・碧(菅野美穂)とオタクで恋愛下手の娘・空(浜辺美波)の母子が織りなすドラマ『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(日本テレビ系/以下『ウチカレ』)では、岡田健史、東啓介、川上洋平、沢村一樹がよりどりみどりの恋人候補を演じている。

 4人も出ていたらかなりの渋滞だが、さらに第4話では『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(テレビ東京ほか)で一躍ブレイクした赤楚衛二が、人気バンド・サイレントナイフのボーカル・ユウト役で登場し、碧を夢中にさせるらしい。

 もしや『ウチカレ』は今後、次々に恋人候補が現れ、碧と斬り合っていく物語なのだろうか。刑事ドラマに毎回犯人がいるように、恋愛ドラマに毎回眼福な相手役が現れることも悪くない。とはいえやはり、メインの岡田健史、東啓介、川上洋平、沢村一樹がどう碧と空に絡んでくるか、彼らの物語の深まりに興味がある。

 『ウチカレ』の脚本家・北川悦吏子は恋愛ドラマの大家であり、彼女のドラマに登場するヒロインの相手役は常に歴史に名を残してきた。代表的なものは『ロングバケーション』(フジテレビ系)と『ビューティフルライフ』(TBS系)の木村拓哉が演じた瀬名と柊二、そして『愛していると言ってくれ』(TBS系)で豊川悦司が演じた榊晃次、『オレンジデイズ』(TBS系)の妻夫木聡が演じた結城櫂、『半分、青い。』(NHK総合)の佐藤健が演じた律など。恋愛ものの相手役をしっかり演じきれる者は俳優として飛躍するのである。

 今回、岡田健史と沢村一樹はすでに人気も実力も折り紙付きなので後述するとして、抜擢された感の強い東啓介と川上洋平についてその可能性を探ってみよう。

 まず、東啓介が演じているのは整体士の渉先生。第1話で碧と空とふたりに恋される魅力的な人物として登場した。190センチもある高身長は空と並ぶと漫画『小さな恋のものがたり』のチッチとサリーのような、背の高い男子と背の低い女性の理想的なビジュアルになる。小柄な女の子を大きな背、大きな手で包む感じは女子の憧れのひとつ。これは『愛していると言ってくれ』における豊川のキュンポイントでもあった。単に背が高いだけでなく、大きすぎるくらいの、しっかりした身体――肩幅広く、ごつい感じが印象に残る感じとすこし似ている。ただし、渉はやたらとなにかにぶつかるうっかり者であることと、空とのデートにつけ鼻毛をつけてくるヘンなところがあって、単なるイケメンではない。大きな身体ととらえどころのない行動が、これまで2.5次元舞台やミュージカルなどで活躍し、水10ドラマ枠に大抜擢感のある東を気になる存在にしている。

 もうひとりの大抜擢は川上洋平。ロックバンド[Alexandros]のメンバーとして活躍する川上が俳優デビュー。編集者・橘漱石役は、碧の新しい担当で、恋人がいるにもかかわらず、わりとふらふら感情に流されやすいタイプ。碧ともなんとなくいい雰囲気になりそうな気配を漂わせる。いま流行りのあっさりした顔だちで、しゃべり方がゆるふわだけど女性扱いはスマート。朝ドラ『半分、青い。』の中村倫也が演じた役まーくん(正人)のタイプだろうか。もしくは『ロングバケーション』(フジテレビ系)の竹野内豊演じる真二。要するに、女性との間合いの詰め方がうまく、ガツガツしないで獲物を仕留める華麗なハンタータイプ。女子の奪われたい願望を刺激してくれるキャラも北川先生はお手のものだ。

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