『愛の不時着』だけじゃない 人気韓国ドラマ共演きっかけカップルの役柄と恋の関係性

共演をきっかけに付き合った韓流スターたち

『恋のスケッチ~応答せよ1988~』

 『応答せよ』の3シリーズの中で、一番人気といわれてる1988で誕生したカップルが、ヘリ(元Girl’s Day)とリュ・ジュンヨル。ヘリはGirl’s Dayという4人組のアイドルグループ出身で、2期メンバーとして最年少で加入した。2012年に俳優デビューをしてから数々の作品に出演し、この作品のヒロイン役ドクソンを演じ大ブレイクする。アイドルのイメージとは違い、自然体で大胆な演技が意外で、さらに好感がもてる。作品を観ていくにつれ、ドクソンのことをどんどん好きになってしまうくらい、ヘリはドクソンを演じ切ってくれた。

 一方、リュ・ジュンヨルは苦労してきた俳優のひとりだ。『恋のスケッチ~応答せよ1988~』のオーディションに受かるまでは、事務所に所属していなかったのだ。大学では演劇科に進学したものの、売れるまでの何年間はあらゆるアルバイトを掛け持ちしながら夢を追いかけていた。この作品では、ドクソン(ヘリ)に思いを寄せながらも、素直な気持ちを表せないジョンファンを演じた。この健気な姿は心が痛むほどに切なく、見る人の心を留め、リュ・ジュンヨルもここで人気俳優へ一気に這い上がる。

『恋のスケッチ~応答せよ1988~』(tvN公式サイトより)

 『恋のスケッチ~応答せよ1988~』の舞台はソウルオリンピックが開催された1988年。双門洞(サンムンドン)というソウルの小さな横町に住む男女の幼なじみ5人とその家族の話。

 ヒロインのドクソン(ヘリ)は、勉強は興味ないけど明るくオシャレが大好きな高校生。優等生で優しいソヌ(コ・ギョンピョ)、無愛想だけどじつは心優しいジョンファン(リュ・ジュンヨル)、ダンスが好きなお調子者のトンリョン(イ・ドンフィ)、天才囲碁棋士で囲碁以外は何もできないテク(パク・ボゴム)の5人は小さい頃から、この横町で家族のように育ってきた。80年代の韓国の人情溢れる、青春ストーリーだ。

 ジョンファンとテクはドクソンのことを好きになるが、お互いに一歩引いたり押したりしながら、最終的にドクソンとテクが付き合うことになる。そう、なんと現実で付き合った二人はドラマの中では結ばれないのだ。切ないジョンファンの片思いをみてきた我々にとって「ジョンファンにも幸せになってほしい」と願っていた。それが報われたような、現実での展開に、ロマンを感じずにはいられない。

『太陽の末裔 Love Under The Sun』

 韓国だけでなくアジアでも大ヒットをおさめた『太陽の末裔 Love Under The Sun』。その主演を務めたソン・ジュンギとソン・ヘギョは共演をきっかけに交際。アジアベストカップル賞を受賞し、グローバルに認められたカップルは、2017年に結婚し「ソンソンカップル」として話題を呼んだ。

 ソン・ヘギョは、韓国のラブロマンス作品で一度は見たことがある俳優ではないだろうか。現在はCM女王としても有名。ファッション雑誌やCMモデルの活動後にドラマデビューし、一躍有名となった『秋の童話』は1話から涙とティッシュなしには観られない作品となった。どの作品でも彼女がそこにいるだけで映像が華やかになり、韓国人としてはじめてファッション雑誌『Vouge』の表紙を飾るなど、華々しい活躍をしている。

 ソン・ジュンギは、大学在学中にドラマデビューをする。大学でも噂の美男子だったそう。『成均館スキャンダル』のク・ヨンハ役で人気に火がつき、ブレイク。音楽番組のMCにも定評があり、最近ではMAMA(Mnet Asian Music Awards)2020というCJ ENM主催のアジア最大級の音楽授賞式で4度目の司会を務めた。

『太陽の末裔 Love Under The Sun』(c)2016 Descendants of the Sun SPC

 『太陽の末裔 Love Under The Sun』では、軍人のユ・シジン(ソン・ジュンギ)と医師のカン・モヨン(ソン・ヘギョ)はちょっとしたアクシデントにより病院で出会う。モヨンに一目惚れしたシジンはモヨンと急接近するが、シジンの任務で離れ離れになることをきっかけに、ふたりの恋は終わったはずだった。しかし、8カ月後ふたりは紛争地域ウルクで運命的な再会を果たす。

 設定が現実とかけ離れている点は共感を得ない部分もあるが、紛争地域という命と隣り合わせな場面にハラハラし、シジンの甘い言葉にドキドキする。非日常は恋に陥りやすいものだ。さらに海外シーンの映像の美しさと抜群にマッチしたサントラが、胸を高まらせる。そこにいるだけで絵になるシジンとモヨンがいれば、完成なわけだ。残念ながら二人は2019年に離婚しているが、作品の中の二人は色褪せることはない。

 先日39歳の誕生日を迎えたソン・ヘギョの美しさは、さらに磨きがかかり驚いた。今後も共演者キラーとして、新たなカップル誕生の知らせを届けてくれる日もそう遠くはないだろう。ソン・ジュンギの活躍もまた見逃せない。主演を務めた映画『勝利号』は総製作費24億ウォン(約24億円)を投入した超大作のSF映画で、2021年に公開される。

 人気作品の主人公たちは、「本当に付き合ってたらいいのに」と思わせるほどにお似合いな二人を演じている。今後もどんな韓流スターたちが、我々が引き込まれた物語の先で実際にカップルになるのか、期待しながら韓国作品を楽しみたい。

■ヨシン
韓国作品中心に愛を叫ぶ。一日三膳三ドラマをモットーに、毎日作品に触れる。ソウルフードはトッポッキ。ヨシンは韓国語で「女神」のことです。悪しからず。Twitter

■配信情報
Netflixオリジナルシリーズ『愛の不時着』
Netflixにて独占配信中

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