キム・スヒョン待望の復帰作! 『サイコだけど大丈夫』は韓国ドラマの奥深さを知る一作に

『サイコだけど大丈夫』韓国ドラマの奥深さ

 日本国内での勢いが止まらず、Netflixの総合TOP10で『愛の不時着』や『梨泰院クラス』が未だにトップ君臨し続けている。そして近頃、TOP10枠に新たに名乗りを上げている韓国ドラマが『サイコだけど大丈夫』だ。

 今、韓国で実際にテレビ放送されている本作の人気は、韓国や日本だけではない。香港、マレーシア、シンガポール、タイ、東南アジア、北東アジアの国ではもちろん、ブラジル、ペルー、などの南米大陸、アフリカ大陸のナイジェリア、オーストラリアなど広い地域で愛され、世界各国のコンテンツに対する評価を行っているIMDBでは、レーティング10点満点中9.2点と高い評価を得ている。『サイコだけど大丈夫』は、なぜここまで人々の心を掴んでいるのだろうか。

キム・スヒョンの目の表現力

 『太陽を抱く月』や『星から来たあなた』など一度ドラマに出演すると大ヒットすることから、“韓国芸能界を一度に揺さぶることができる爆発力を持つ俳優”と呼ばれる、キム・スヒョン。除隊後は『ホテルデルーナ』や『愛の不時着』に特別出演するだけでも話題を集め、『サイコだけど大丈夫』は、彼の除隊後初の復帰作として、放送前から現地でも期待されていた。

 キム・スヒョンが一躍注目を浴びるようになったのは、missAのスジや2PMのテギョンとウヨン、IUといったK-POPの若手アイドルが集結した2011年の『ドリームハイ』。歌手志望の好青年を演じ、劇中でKPOPアイドルたちにも劣らない抜群の歌唱力を披露した。

 続いて、韓国で視聴率40%を超える大ヒットとなった時代劇『太陽を抱く月』では、悲運の若き王を熱演。その後、ファンタジーラブコメ『星から来たあなた』で“冷静沈着な宇宙人”というユニークな役で演技賞を総なめにした。

 彼は、どこか今時の若手俳優とは思えないノスタルジックな哀愁ある雰囲気を纏う。そして、懐かしさや母性本能を抱かされたかと思えば、セクシーで大人の男の魅力を放つ。女心を溶かす切ない目では、「男性俳優目の演技1位」(アイコンタクトインターナショナルコリア)に輝いたことも。

 『サイコだけど大丈夫』は、自閉スペクトラム症の兄のために自分の意思を後回しにし、その人生の重さから愛を信じられなくなっている主人公のムン・ガンテ(キム・スヒョン)と、生まれつきの障がいで愛を知らない童話作家のコ・ムニョン(ソ・イェジ)が、互いの傷をいたわり治癒していくロマンティックコメディ。本作でもキム・スヒョンの“目で全てを語る”演技が際立っている。

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