浜野謙太、“ツルツルの男”として『書けないッ!?』に緩急を生む 生田斗真もハマり役に

浜野謙太の“ツルツルの男”がインパクト大!

 生田斗真が主演を務めるドラマ『書けないッ!?~脚本家 吉丸圭佑の筋書きのない生活~』(テレビ朝日系)が面白い。

 テレビ朝日の毎週土曜日23時台の新枠「オシドラサタデー」第1弾としてスタートした『書けないッ!?』は、脚本家であり主夫の吉丸圭佑(生田斗真)とその妻でベストセラー小説家の吉丸奈美(吉瀬美智子)の凸凹夫婦が紡ぎ出すマイ・ホームコメディ。

 脚本は、『HERO』(フジテレビ系)や『ガリレオ』シリーズ(フジテレビ系)、『DOCTORS 最強の名医』(テレビ朝日系)、連続テレビ小説『まんぷく』(NHK総合)など、数々のヒット作を手がけてきた福田靖だ。物語は脚本家の圭佑視点で進んでいく。ドラマを製作する上でプロデューサー陣や監督、はたまた俳優から飛んでくる嵐のようなリクエストに、数えるしか仕事をしたことがない、自信もない、ベストセラー小説家の妻の主夫である圭佑が奮闘していく物語である。

 ドラマの製作発表に当たり、福田が「自分と重ねながら脚本家を主人公にしたドラマを書くのは、これが最初で最後です」とコメントしているように、本作は、まだ売れない脚本家だった福田自身をモチーフにしたドラマだ。「書けないッ」と悶え苦しんだのは真実であろうが、リアルに描かれているクセが強すぎるテレビ局側の人間のエピソードがどこまで本当なのか……と想像して観るとより面白味が増す。大雑把に言えば、今期放送中の『バイプレイヤーズ~名脇役の森の100日間~』(テレビ東京ほか)は俳優陣の撮影風景をドラマにした作品であるが、それの脚本家版といったところだろうか。

 公式サイトを開き、まず目に飛び込んでくるのは「みんな、ちょっとずつフツーじゃない。」というキャッチコピーと個性豊かなキャスト陣の肩書き。圭佑は「専業主夫 兼 脚本家」と脚本家より前に来ている専業主夫がモットーだ。かっこよさを捨てた……とまでは言わないが、優しい夫としての一面よりも、「明日までに」「今日までに」と提示された締め切りに追われ、挙句の果てには奈美の手を借りて口述筆記という手段に出る、少々情けない姿が全面に出ている印象。第2話のラストではおしっこまで漏らすという……バラエティで見せるあられもない姿でジャニーズのイメージを覆していく菊池風磨を彷彿とさせるものがある。主演作『俺の話は長い』(日本テレビ系)で演じた岸辺満とも人物像が重なるところがあり、そういった点でも生田斗真にとってハマり役と言えそうだ。

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