小栗旬、菅田将暉らの進化したコンビネーション 実写映画『銀魂2』の“何でもあり”な魅力

実写版『銀魂2』は大人の鑑賞に耐える作品

 サブタイトルの「掟は破るためにこそある」からもわかるように「何でもあり」は『銀魂』のお家芸。つい先日も、アニメ『銀魂 THE FINAL』のキャンペーンでライバル『鬼滅の刃』に便乗したことが報じられたが、そのことは実写版でも変わらない。ジャンルレスな魅力もそうだが、引用と情報量の多さは特筆すべき点。『銀魂2』でも有名アニメや映画のパロディが頻出する。もちろん作品へのリスペクトが前提だが、ベタからマニアックまであらゆるネタを投入する攻めの姿勢は原作から一貫している。

 各地で緊急事態宣言が発令され、やるせないムードと割り切れなさを感じながら過ごす週末に、『銀魂2』はひとときの安息を与えてくれるはずだ。ルール自体の価値が揺らぐ昨今、少しだけ斜めから世間を見て、みんなが笑顔になれるような落とし前をつけてくれる銀時は得がたい存在。『銀魂』は大人の鑑賞に耐える作品なのだ。

■石河コウヘイ
エンタメライター、「じっちゃんの名にかけて」。東京辺境で音楽やドラマについての文章を書いています。ブログTwitter

■放送情報
『銀魂2 掟は破るためにこそある』
テレビ東京にて、1月16日(土)11:55〜放送
出演:小栗旬、菅田将暉、橋本環奈、柳楽優弥、三浦春馬、窪田正孝、吉沢亮、勝地涼、夏菜、戸塚純貴、長澤まさみ、岡田将生、ムロツヨシ、キムラ緑子、佐藤二朗、堤真一、中村勘九郎、堂本剛
原作:『銀魂』空知英秋(集英社『週刊少年ジャンプ』連載)
脚本・監督:福田雄一
音楽:瀬川英史
主題歌:back number「大不正解」(ユニバーサル シグマ)
製作:映画「銀魂2」製作委員会
制作プロダクション:プラスディー
(c)空知英秋/集英社 (c)2018 映画「銀魂2」製作委員会

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