劇団EXILEメンバー分析 Vol.6:鈴木伸之
鈴木伸之、不良役からラブコメまで多彩な演じ分け 公言しているハリウッドへの挑戦にも期待
個人的には2016年の映画『オオカミ少女と黒王子』も、かなり印象に残っている。ヒロインのエリカに二階堂ふみ、彼女が恋する学校一のイケメンの恭也に山崎賢人、エリカの親友に門脇麦、そのほか、横浜流星、吉沢亮、玉城ティナ、池田エライザ、山田裕貴まで、今をときめく若手俳優たちが今から5年前に一堂に会している。この作品で鈴木は、エリカや恭也の通う学校の生徒で、彼自身も校内のイケメンとして名を馳せている神谷望を演じた。
面白いのは、神谷がエリカに近寄るのだが、それはエリカに好意を寄せているからではなく、恭也に対する“イケメンとしてのライバル心”からであるというところだ。
この、女性ヒロインはそっちのけで、自分たちがどちらが「本物の王子であるか」という「力」を競う感覚は、後の『PRINCE OF LEGEND』の京極尊人にもつながっていることも興味深い。『PRINCE OF LEGEND』では、その歪な構造を、ヒロインの成瀬果音(白石聖)自身が冷静にツッコミを入れているということも面白かった。
不良役ばかりがフィーチャーされる鈴木だが、演じたキャラクターを紐解いていくと、単純そうに見えて、全体から見ると複雑な構造を指摘するような役を演じていたのだなと感じた。
俳優を離れた素顔の鈴木はというと、趣味はゴルフ、サウナと語っている。去年は『今日から俺は‼』で共演した磯村勇斗の番組『サウナーーーズ ~磯村勇斗とサウナを愛する男たち~』(WOWOW)にも出演した。
また、ハリウッドに挑戦したいと公言もしており、英語の勉強にも力を入れているという。ハリウッドを目指すのはズバリ、アクションを存分に演じられるからだ。幸い、LDHの先輩には、実際に英語を習得し、海外で活躍するメンバーも多い。日本でも海外でも、鈴木の豪快なアクションが堪能できる作品が見られることにも期待したい。
■西森路代
ライター。1972年生まれ。大学卒業後、地方テレビ局のOLを経て上京。派遣、編集プロダクション、ラジオディレクターを経てフリーランスライターに。アジアのエンターテイメントと女子、人気について主に執筆。共著に「女子会2.0」がある。また、TBS RADIO 文化系トークラジオ Lifeにも出演している。
■配信・放送情報
『お茶にごす。』
Amazon Prime Videoにて、3月5日(金)より全12話一挙配信
テレビ東京にて、2021年放送予定
出演:鈴木伸之、瀬戸利樹、萩原みのり、久間田琳加
原作:西森博之『お茶にごす。』(小学館『少年サンデーコミックス』刊)
脚本:加藤拓也 幸修司
監督:古澤健、高士浩二
音楽:林祐介
プロデューサー:滝山直史(テレビ東京)、中里友樹(デジタル・フロンティア)
制作:テレビ東京/デジタル・フロンティア
タイトルロゴ:ベイブリッジ・スタジオ
製作著作:「お茶にごす。」製作委員会
(c)西森博之/小学館 (c)「お茶にごす。」製作委員会
公式サイト:https://www.tv-tokyo.co.jp/ochanigosu/
公式Twitter:@tx_ochanigosu
公式Instagram:@tx_ochanigosu