浅川梨奈が振り返る、2020年の活躍と“憧れ”だった大学生役で感じたこと 「常に進化し続けられたら」
『女子高生の無駄づかい』(テレビ朝日系)、『僕らは恋がヘタすぎる』(ABCテレビ)など、2020年だけでも数々のドラマに出演し、活躍の場を広げている女優・浅川梨奈。そんな彼女がヒロイン役を務めた『快感インストール』が、現在dTVにて配信中だ。
2021年は、人気ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)の新春スペシャル(1月2日放送)に出演、さらに2019年に公開され大ヒットを記録した『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』が1月5日にTBS系で地上波初放送されるなど、2021年もその勢いはとどまることを知らない。
出演した『快感インストール』や『逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類!新春スペシャル!!』の話も含め、2020年の活躍や2021年への意気込み、そして自身のターニングポイントとなった作品について、浅川に話を聞いた。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】
「できるだけ役ごとに、その役ならではのものにしたい」
ーー2020年は主にドラマを中心に大活躍されていた印象ですが、改めて2020年はどういう年だったかを教えてください。
浅川梨奈(以下、浅川):今年はたぶん皆さんそうだと思うんですけど、思うように仕事ができなかったり、いろんなものが止まっちゃったりした1年だったなと。私も本当にそれを経験して、今までももちろんありがたいと思っていましたが、お仕事をさせていただけることがこんなにも嬉しくて幸せなことなんだと改めて再認識することができました。私にとっても自粛期間は大変だったんですけど、すごく大事な期間だったとも思っていて。仕事が一度止まって、また再開スタートしてから撮影した、配信ドラマ『素顔』や『僕らは恋がヘタすぎる』など、ひとつひとつ現場にいれることが本当に幸せで楽しくて、「本当に楽しい! もっとお芝居したい!」と思いました。2020年は大変だったし、思うようにいかない部分もあったけど、人生においてすごく大事な1年だったんじゃないかなと思います。
ーーご自身の中で成長している実感もあるのではないでしょうか?
浅川:いや~……(笑)。でも、常に成長していなきゃいけないという気持ちはあります。いろんなお仕事をさせていただいて、いろんな現場を経験させていただいているからこそ、その現場で自分がいいなと思った人の行動や立ち振る舞いを、次の現場で自分が活かしていきながら、少しでも成長していければなと常に思ってはいます。自分で「ここがこう成長しました」とはなかなか言えないですけど、常に進化し続けられたらいいなという気持ちでお仕事をさせていただいています。
ーーお芝居をする上で、何かポリシーや秘訣みたいなことはあるんですか?
浅川:もちろん自分の中から引き出すものもあるんですけど、自分の中でお芝居は、その役の人生を考えて、表情だったり、その人ならではの言い回しだったりを見つけることだと思っているんです。なので、本来の自分ではない感覚で台本と向き合うことが多いです。常に新しいものを追求しつつ、それまでやってきた中で吸収してきたこと、学んできたことをどう活かせるかを考えています。
ーーということは基本的に作品ごとに異なるわけですね。
浅川:そうですね。あと、自分の中でも「違う人になりたい」という思いがあって。喋り方や声質、あとは癖などを、できるだけ役ごとに、その役ならではのものにしたいと思っているんです。そこは自分の中で意識して作っているところがあるのかなと思います。もちろんいまも勉強中ですし、たぶんこれから試行錯誤していく部分もあるとは思うんですけど。
ーーこれまでいろんな作品でいろんな人物を演じられてきた中で、浅川さんにとって転機となるような作品はあったんですか?
浅川:自分の中でターニングポイント的な作品が2つあるんです。1つは、初めて長編映画で主演をやらせていただいた『人狼ゲーム マッドランド』(2017年)。当時は自分の将来についてまだ迷っている時期で、今後どうしていくか、どうなりたいかが自分の中で全然定まっていなくて、結構ふわふわしていたんですけど、そんな時期に初めて映画で主演をやらせていただいて、同世代の方たちのお芝居や空気感にすごく刺激を受けて、「自分もお芝居をもっとやっていきたい!」と強く思えるようになったんです。そのおかげでいま自分がここにいると思っていて。なので、『人狼ゲーム マッドランド』は自分の中で大きなターニングポイントになった作品です。
ーーもう1つの作品は?
浅川:もう1つ、というか正確に言うとドラマで2作品あるんですけど、『さくらの親子丼』(2017年/東海テレビ・フジテレビ系)と『駐在刑事Season2』(2020年/テレビ東京系)です。2作品とも家族のお話で、人の心にグサッと刺さるような内容だったんですけど、自分の中でお芝居に対する向き合い方が変わったり、「感情を動かされるのはこんなにも素敵なんだ」と思えた作品です。『さくらの親子丼』は、それこそ『人狼ゲーム マッドランド』でこれからお芝居を頑張っていこうと思っていた矢先に出会った作品で、より頑張りたいと強く決心できたし、自分の力のなさを痛感して、もっとこうなりたいとも思えました。一方『駐在刑事Season2』は、演じた役柄が自分と重なる部分があったり、いままでやってきた中で一番共感する部分が多かった役だったんです。役と自分を重ね合わせてもいいんだと改めて気づかせてくれたので、私の中では大きかったですね。“2つ”って言ったのに、3つ言っちゃいましたね(笑)。