『逃げ恥』続編の展開はどうなる? 『北の国から』『わた鬼』にみる、続編モノ成功のメソッド

『逃げ恥』続編の展開はどうなる? 『北の国から』『わた鬼』にみる、続編モノ成功のメソッド

 2021年1月、新垣結衣と星野源が主演を務めた『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系、以下『逃げ恥』)が新春スペシャルドラマとして帰ってくる。

 本作は、契約結婚を題材とした社会派ラブストーリー。海野つなみの同名漫画を野木亜紀子の脚本で連続ドラマ化され、2016年に話題となった。4年ぶりの新作となる『逃げ恥』は、原作漫画の10~11巻をもとに、主人公の森山みくり(新垣結衣)と津崎平匡(星野源)の新婚生活を描くという。

 連ドラ終了後に間を空けてSPドラマが放送されるという流れは、同じ火曜ドラマ枠(TBS系火曜夜10時枠)で放送されていた『義母と娘のブルース』(以下、『ぎぼむす』)と同じ展開だが、『ぎぼむす』の連ドラが2018年の夏クールに放送され、SPドラマが2020年1月に放送されるという短いスパンだったのに対し、『逃げ恥』はSPドラマまで4年の歳月がかかっている。

 また『ぎぼむす』は劇中の時間が大きく動く作品だったのに対し、『逃げ恥』では、ほぼリアルタイムで時間が流れていた。この時間感覚は、そのまま続編にも大きな影響を与えるのではないかと思われる。

 近年、テレビドラマの続編が作られることが多い。今年は特に多く『SUITS/スーツ2』(フジテレビ系)、『ハケンの品格』(日本テレビ系)、『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系)、『半沢直樹』(TBS系)などが同時期に作られていた。毎年作られている『相棒』(テレビ朝日系)や『警視庁・捜査一課係長』(テレビ朝日系)などの刑事ドラマも続編モノと言えるだろう。

 続編モノは大きく分けると、『相棒』のように、主人公と物語の形式は変わらず、新シリーズごとに新しい事件と新しい人間関係が描かれるものと、年齢や環境の変化に応じて、主人公の立場や物語そのものが変わっていくものと2種類に分類できる。

 現時点で公開されているあらすじを見ると、『逃げ恥』の続編は後者に分類されるのではないかと思う。しかし、視聴者の多くは、みくりや平匡にもう一度会いたいと思って観るわけで、過去作のトーンやキャラクターは守らないといけない。しかし、4年という歳月の流れは大きい。俳優陣やスタッフの環境もそうだが、日本という社会自体の変化も大きい。『逃げ恥』は契約結婚という題材を通して、仕事と結婚の在り方を問い直したことが高く評価された作品だった。

 ネタバレになるので内容は伏せるが、SPドラマの原作となる10~11巻もドラマ版を経て、より先鋭的な現代性を打ち出した内容となっている。また、ドラマ公式サイトに掲載された那須田淳プロデューサーのコメントによると、2019~20年が描かれるとのことで、だとすればコロナ禍をあの2人がどう過ごしたのかも描かれるのではないか。このあたりは『MIU404』(TBS系)のラストで、コロナ禍の現実と物語をつなげた野木亜紀子が脚本を手掛けているため、しっかりと描かれるのではないかと思う。

 ちなみに『MIU404』は野木が2018年に手掛けた『アンナチュラル』(TBS系)と同じ世界観の刑事ドラマで、劇中には『アンナチュラル』のキャラクターが登場した。この構成はハイパーリンクという言葉で解説されていたが、ある種、『MIU404』も、同じ世界観と時間軸を共有した『アンナチュラル』の間接的な続編だったと言える。こういった展開は同じTBSドラマの『ケイゾク』と『SPEC』の間にも見られたものだが、出演俳優や物語の面での縛りが続編よりも緩いため、続編の魅力と新作オリジナルドラマの魅力を兼ね備えた傑作が生まれやすい。

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