有村架純×林遣都が進む新たな道 『姉ちゃんの恋人』最終回は巧みに仕組まれたハッピーエンドに

『姉ちゃんの恋人』最終回はハッピーエンドに

 「自分がいま持ってる悩みや心配事を1人ずつ言う。言うだけ、それに対して何も言わない。知るだけ、受け止めるだけ」。暴漢に襲われながらも桃子(有村架純)を守り通すことで、“過去”から解放された真人(林遣都)は、安達家のクリスマスパーティで自らビールに手を伸ばす。そして安達家の恒例である、心配事を語り合う場で「自分のせいで好きな人たちが嫌な思いをしないといいなと思っている」と吐露する。その言葉は、真人が持ちうる不変の優しさであり、桃子と3人の弟たち、そしてみゆき(奈緒)は、しっかりとその想いを受け止めるのだ。

 ハロウィンから始まり、クリスマスに向けて現実とほぼ同じ時間軸で物語が運ばれてきた『姉ちゃんの恋人』(カンテレ・フジテレビ系)が、12月22日に最終回を迎えた。やはりクライマックスには登場人物たち全員が幸せになるシチュエーションしか待ち受けていないのは想像の範疇であり、むしろそれがこのドラマにとってもっともふさわしいフィナーレであることは言うまでもない。24日の夜に行われる、登場人物とその家族(家族みたいな人も)が一堂に会する大団円的なパーティ。現実世界では世界レベルでお預けになっている笑顔の集まりこそ、このドラマに求めていたすべてではないだろうか。

 その大団円にたどり着くために、悟志(藤木直人)がホームセンターの社長であるという秘密が最終回まで隠し通されていたというのも納得できる。警備員(西川瑞)の発した「社長!」という言葉で他の登場人物よりもいち早くその秘密を知った日南子(小池栄子)。そして全員がそれを知った時に内心ちょっぴりやさぐれている彼女の前に花束を持って現れる悟志。プロポーズの様子を動画に収め、真人に送る桃子。それを見て突き動かされた真人は、クリスマスツリーの前で自発的にキスを求める。それぞれの登場人物の幸せが連鎖して、どんどん新たな幸せに導かれていく。そんな巧く仕組まれたハッピーエンドというのも、実にドラマらしくて悪くない。

 もちろん和輝(高橋海人)とみゆきは“恋人を前提とした仲良し”から正式に“恋人”に昇格するし、臼井(スミマサノリ)は子供の頃大好きだったという椅子に再会するなど、隅から隅までその幸せが行き届いている。サンタ衣装を着て接客をしていた山辺(井坂郁巳)は前回のエピソードにも登場した少女から逆プレゼントをもらう。この少女を演じた稲垣来泉といえば、本作と同じプロデューサー陣が手がけた『TWO WEEKS』(カンテレ・フジテレビ系)で三浦春馬の娘役を演じていた子役だ。そんな彼女がこのドラマのシンボルとなる“地球”のキーホルダーを手にするというくだりもまた、様々な意味で感慨深いメッセージを感じずにはいられない。



インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる