『#リモラブ』最終回目前で不協和音? 波瑠、松下洸平、間宮祥太朗の関係がギクシャク

『#リモラブ』最終回目前で不協和音?

 第9話での2人は、この“本音”を言えないが故のすれ違いが積み重なり、結婚の話にまで飛び火してしまう。せっかくプロポーズをする気でいた青林も、ロマンチックなキャンプデートにも関わらず口数は少なく、モヤモヤとした気持ちを抱えたまま、結局何もせずに帰ってきてしまった。

 そして、とうとう美々と青林は衝突する。貯め込んだ本音は、きつい言葉となって口から飛び出す。松下は後半から、優しい笑顔や“受け止め男子”らしいおっとりとした様子を封印し、思い悩んだ表情やトゲのある視線を美々に送る。不機嫌そうな様子は、あまりにリアルで、観ているこちらも緊張感とうしろめたさで心臓がヒヤリとしてしまうほどだ。一方の波瑠も、結婚の話が思うように進まず焦る気持ちを、涙目で切々と訴える。これまでのラブコメから転じてのシリアスなシーンはこの2人だからこそ視聴者を引き込み強い説得力を持たせるのだ。

 結婚に悩んでいるのは美々たちだけではない。八木原(高橋優斗)や朝鳴部長(及川光博)もまた、キャリアと結婚の板挟みに悩み、前に進めずにいた。朝鳴に至っては、社長室室長のポストを蹴ってまで富近(江口のりこ)や息子の保(佐久間玲駈)と過ごす時間を優先したにも関わらず、「新しいお母さんなんていらない」という保の本心を知ってしまい複雑な表情に。さらに八木原は、栞(福地桃子)の父(西堀亮)が八木原を含めた3人で「おと」を切り盛りしたいと思っていることを知ってしまい困惑する。幼い頃からの夢だった看護師という仕事を手に入れ、夢を叶えた八木原にとって、それを手放すのか結婚を選ぶのかは酷な選択だった。

 優しかった『#リモラブ』の世界は、最終回目前にして突然、不協和音を奏で出した。魅力的で愛に溢れたみんなを見てきただけに、なんとか全員に幸せになってほしいと感じてしまう。誰もが後悔しない、優しい未来に期待したい。

※高橋優斗の「高」ははしごだかが正式表記。

■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter

■放送情報
『#リモラブ 〜普通の恋は邪道〜』
日本テレビ系にて、毎週水曜22:00〜23:00放送
出演:波瑠、松下洸平、間宮祥太朗、川栄李奈、高橋優斗(HiHi Jets/ジャニーズJr.)、福地桃子、渡辺大、江口のりこ、及川光博
脚本:水橋文美江
演出:中島悟、丸谷俊平
プロデューサー:櫨山裕子、秋元孝之
チーフプロデューサー:西憲彦
制作協力:オフィスクレッシェンド
製作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/remolove/
公式Twitter:@remolove_NTV
公式Instagram:@remolove_NTV

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