『おちょやん』トータス松本、クズ親父っぷりが悪化 成田凌は杉咲花の救いに?

『おちょやん』テルヲ、クズ親父っぷりが悪化

 千代(杉咲花)の前に8年ぶりに、父テルヲ(トータス松本)が現れた。NHKの連続テレビ小説『おちょやん』が第4週初日を迎え、千代と久しぶりに再会したテルヲと、成長した天海一平を演じる成田凌に注目が集まる回となった。

 久しぶりに顔を合わせたテルヲは、千代のことを迎えに来たのだと言う。テルヲは千代に、栗子(宮澤エマ)は自分の子供を連れて家を出ていき、今はヨシヲ(荒田陽向)と二人で暮らしていると話す。

 栗子は、千代が奉公に出るきっかけとなった人物だ。千代は「あの人のせいで追い出されたんやで」と憤るが、その後のテルヲの返答に驚かされる。テルヲは、まるで千代の怒りに共感するかのように「ひどい女やったわ」と答えたのだ。テルヲを演じるトータスの人懐こそうな表情は、テルヲのどうしようもなさを際立たせ、気さくな口調から、テルヲには一切悪気がないというタチの悪さが伝わってくる。「ヨシヲもやっとこさ働き出しよってな」という何気ない台詞からも、テルヲがろくに働いていない、何一つ変わっていないことが伝わってきて、ギョッとさせられた。

 千代が久しぶりに再会したのはテルヲだけではない。一平や須賀廼家千之助(星田英利)ら天海一座が、2年ぶりに道頓堀を訪れた。初代天海天海(茂山宗彦)が亡くなった後も役者を続けていた一平。しかし、天海一座の役者たちに比べるとあまり覇気が感じられないことから、芸に身が入っていない様子がうかがえる。もちろん端からやる気がないわけではないはずだ。成田の飄々としつつも影のある表情が、自分のあり方に悩む青年の姿を映し出す。とはいえ、第16回では千之助の絡み酒を察してすーっとその場からいなくなったり、こっそり芸子遊びに行く姿など、面倒ごとから逃げがちな一面を覗かせた。もちろんテルヲほどのものではないが。

 そんな一平は、千代が父との再会を嬉しく思っていることに気づいていた。このちょっとしたやりとりから、千代と一平はお互い飾らずに話せる相手なのだとわかる。

 物語終盤、テルヲが自身の借金返済のために千代を身売りさせようとしていることが明かされた。放送終了後、SNSではトータス演じるテルヲのダメ親父、否、クズ親父っぷりが話題に。トータスの名演技は、今後も視聴者の心をざわつかせることだろう。一平がその場に居合わせていたことが救いになればよいのだが。

■片山香帆
1991年生まれ。東京都在住のライター兼絵描き。映画含む芸術が死ぬほど好き。大学時代は演劇に明け暮れていた。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『おちょやん』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45
※土曜は1週間を振り返り
出演:杉咲花、成田凌、篠原涼子、トータス松本、井川遥ほか
語り:桂吉弥
脚本:八津弘幸
制作統括:櫻井壮一、熊野律時
音楽:サキタハヂメ
演出:椰川善郎、盆子原誠ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/ochoyan/



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