海宝直人、『エール』に圧倒的実力者として登場 吉原光夫が“パイセン”と呼ぶその素顔とは?

海宝直人、『エール』に圧倒的実力者として登場 吉原光夫が“パイセン”と呼ぶその素顔とは?

 おお、そう来るか!な展開に驚きっぱなしのNHK連続テレビ小説『エール』。第21週「夢のつづきに」では意外な人物の登場も山盛りで目が離せない。

 まず、戦意高揚の歌を世に送り出したことで自らを責め、自堕落な生活を送っていた久志(山崎育三郎)が裕一(窪田正孝)らの働きかけもあり復活。藤丸(井上希美)との婚約を発表し「この僕が誰か1人のものになるなんて」とプリンス節を炸裂させた。

 続いて登場したのは学生時代に音(二階堂ふみ)とオペラ『椿姫』ヒロインの座を争い、その後海外に渡った千鶴子(小南満佑子)。音が中断していた自らの夢を叶えようと受験を決意した『ラ・ボエーム』オーディションの審査員として現れる。

 その審査の場にさりげなく座っていたのが演出家・駒込(橋本じゅん)。あれ?この人どこかで……と気づいた人はビンゴ。じつは橋本、別の役で1度『エール』に出演している。そう、6月に放送された回で音の父・安隆(光石研)にあの世の宝くじ当選を告げる閻魔様その人だ。閻魔様が輪廻転生(?)を経て地上に舞い戻ったのか、まったく別の人物なのかは第103話の時点で謎のままだが、同じ俳優が違う役柄を同作品内で演じるのは朝ドラ史上稀な事例。

 そしてミュージカルラバーを沸かせたのが「ラ・ボエーム」で音の相手役となるオペラ歌手・伊藤幸造役の海宝直人。伊藤は東都音楽学校首席、全日本声楽コンクール1位、全日芸術賞最年少受賞など華麗な経歴を持つキャラクターだ。

 「ラ・ボエーム」稽古場では艶やかな歌声を響かせ、力が足りない音に対して何とも言えない感情を見せた伊藤。この役を演じる海宝直人とは一体どんな俳優なのか。これまで何度かインタビューした印象や『エール』共演者たちとの意外な関係なども含め綴っていきたい。

 今やその圧倒的な実力でミュージカル俳優として主要な役を多数担う海宝だが、スタートは子役。劇団四季のミュージカル『美女と野獣』チップや、日本オリジナルキャストとして『ライオンキング』ヤングシンバなどを演じる。『美女と野獣』で同時期にチップを演じていたのがウエンツ瑛士だ。

 子役としての活動後はしばらく舞台の現場から離れ、大人の俳優としての復帰後はおもにミュージカル作品で活躍する海宝だが、彼にとっての大きな転機と言えるのが2015年から演じた『レ・ミゼラブル』のマリウス役だろう。『レミゼ』で魅せた華と実力とで高い評価を得た海宝は、その後、四季の『アラジン』『ライオンキング』『ノートルダムの鐘』でも主演。子役時代に出演歴があったとはいえ、外部の俳優が劇団四季でこれだけの作品において主役を担うのは異例と言っていい。

 ちなみに、『エール』で馬具職人・岩城役で強い印象を残した吉原光夫とは『ライオンキング』のムファサとヤングシンバ、『レ・ミゼラブル』のバルジャンとマリウスとして“親子”“義理の親子”を2度にわたって演じている。吉原曰く、当時の海宝は“良くできた子役”で、21歳でムファサを演じることになった吉原に稽古中から気を遣い、舞台上での立ち位置など子細に教えていたそうだ。その頃からの縁で吉原は10才ほど年の離れた海宝を“パイセン”と呼ぶほどである。

 さらに千鶴子役の小南満佑子とは『レミゼ』で恋人役を演じ、駒込役の橋本じゅんとも同作品で共演。「長崎の鐘」を歌唱した山藤太郎役・柿澤勇人とは宮本亞門演出作品で同じ舞台に立っている。

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