山本舞香が明かす、『とんかつDJアゲ太郎』王道ヒロインの役作り 「“普通の女の子”を演じたかった」

山本舞香が明かす、“王道ヒロイン”の役作り

 北村匠海主演映画『とんかつDJアゲ太郎』が10月30日に公開された。『少年ジャンプ+』(集英社)で連載されたイーピャオ(原案)と小山ゆうじろう(漫画)による同名人気漫画を実写化した本作は、東京・渋谷の片隅にある老舗とんかつ屋「しぶかつ」の三代目跡取り息子・勝又揚太郎(アゲ太郎)が、“とんかつ”も“フロア”もアゲれる男「とんかつDJアゲ太郎」を目指す模様を描いたコメディ映画だ。

 北村演じるアゲ太郎が一目惚れするスタイリスト見習い・苑子を演じるのは、『今日から俺は!!劇場版』や『ハケンの品格』(日本テレビ系)でもインパクトを残した山本舞香。本作で挑んだ“王道ヒロイン”の役作りや、意外にも初体験だったというクラブでのダンス、同い年である主演の北村匠海の印象について話を聞いた。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】

「これまではあまりこういう役の話が来なかった」

ーー人気漫画の実写版となりますが、原作の存在は知っていましたか?

山本舞香(以下、山本):実は知らなくて、映画のタイトルを聞いてまず「どういう作品なんだろう?」と思いました(笑)。お話をいただいてから初めて原作の画を見て、「あぁ、なるほど」と。それと、北村(匠海)くんが主演をやると聞いて、この役をどう演じるのかすごく楽しみでした。

ーー山本さんが演じた苑子は、北村さん演じるアゲ太郎が一目惚れするヒロインという役どころです。

山本:“ザ・ヒロイン”という女の子で、どう演じるかはわりと考えました。基本的に役作りはしていないんですけど、苑子が出ていると安心感が生まれるような空気を作りたいと思っていたので、そこは監督といろいろ話し合いながらキャラクターを固めていきました。

ーー苑子のような“王道ヒロイン”は今まであまり演じられてこなかったような印象です。

山本:そうなんですよ。これまではあまりこういう役の話が来なかったんですが、今回声をかけていただいて(笑)。楽しくできたらいいなとは思っていました。あと、北村くんとは4年前に「JR SKISKI」というCMで共演したことがあったので、そのときの関係性を生かしながら、カメラが回ってないところでの会話も大切にしつつ、背中を押してあげられるよう存在でいられたらいいなと思っていました。

――原作コミックの画のタッチからすると、原作に寄せることは難しそうなイメージでした。

山本:そうですね。なので寄せることはしませんでした。自分なりに、明るくニコニコするイメージだったので、声をワントーン高くしたりしました。もともとが低いので(笑)。

ーー以前インタビューで「直前まで役を固めすぎないように気をつけている」と話されていたのが印象的だったのですが(参考:山本舞香が語る、初主演映画での苦労と成長「いまも自分の姿を見られるのは恥ずかしい」)、そのスタンスは現在も変わらずですか?

山本:作品にもよりますけど、基本的には変わらないですね。たとえば、『東京喰種 トーキョーグール【S】』とかは、もともと『1』があっての『2』だったので、そこはある程度寄せにいったり、『今日から俺は!!劇場版』も原作をイメージしながらやらせていただきました。ただ今回に関しては、“普通の女の子”を演じたかった。演じると言っても、私自身の素を入れつつ、楽しいところは楽しい、助けたいところは真剣に話す、という姿勢をしっかり見せていけたらいいなと思っていたので、そこをしっかりやっていこうと思いながら撮影に臨んでいました。

――ご自身の経験を生かしたりした部分も?

山本:いや、苑子はクラブに通っている設定なんですけど、私自身はクラブに行ったことがなくて(笑)。だからクラブがどんな感じかわからないし、どう踊ればいいかすらわからなかったので、エキストラの方に教えてもらいながらやっていました(笑)。

――クラブに行ったことがないというのはすごく意外です。

山本:それ、みんなに言われるんです(笑)。音楽は好きなんですけど、クラブというものにはあまり興味がなくて。ずっと「クラブって何が楽しいんだろう」って思っていました(笑)。だからどう踊っていいのかもわからず、もうすごい必死でした(笑)。

ーー(笑)。でも音楽自体は好きなんですよね?

山本:基本的に、自分の家で音楽を聞くのが好きなんです。なので、「実際にクラブに行って撮影します」って聞いたときに、「わ、凄いな!」って思いました(笑)。でも実際、音が地面から伝わってくる感じがすごかったですね。映画館とはまた違う感じで。そういう“音楽のよさ”を監督が全面に押し出している作品になっているので、ぜひ音がいい映画館で観ていただきたいです。

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