石原さとみが“みどり”を通じて伝えた薬剤師の頼もしさ 『アンサング・シンデレラ』大団円に

石原さとみが伝えた、薬剤師の頼もしさ

 みどり(石原さとみ)に新たな目標が生まれ、自分の目指す道を歩み始める。『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』(フジテレビ系、以下『アンサング・シンデレラ』)の最終話では、目指す医療を全うしようとひたむきに努力するみどりの姿が描かれた。

 承認が下りる前に治験のことを瀬野(田中圭)に話してしまったことで、みどりは事実上の左遷として系列病院の萬津産婦人科医院に異動させられていた。新たな場所で新たな志を持ち、頑張るみどり。だが、小野塚(成田凌)や販田(真矢ミキ)をはじめ、萬津総合病院薬剤部の面々は何とかしてみどりを萬津総合病院に戻そうと考えていた。

 これまでも真っ直ぐに患者と向き合い、患者だけでなくその家族のケア、さらには退院後の生活に至るまで徹底したサポートを心掛けてきたみどりは、「産婦人科」という家族と密接な環境の中でより深く手助けできるようになりたいと思っていた。瀬野との一件から、その母の“佐織里(田中美里)のような薬剤師になりたい”という想いを強めていったみどりにとって、この萬津産婦人科医院での経験は大きな糧となる。成長したみどりはその後、萬津総合病院に戻っていった。

 “縁の下の力持ち(=アンサングヒーロー)”を描いた『アンサング・シンデレラ』は全話を通してみどりがどんな想いで患者と向き合っているか、そして薬剤師という仕事に何が求められているかを描いてきた。最終話ではその集大成とも言えるみどりの様子が伺え、患者や家族をサポートすることで心も身体も救っていく様子や、積極的に地域の医療従事者とコミュニケーションを取る姿からは、頼もしささえ感じられる。

 そんなみどりを11話に渡って演じてきた石原さとみは、切ない涙から明るい笑顔まで実に生き生きとみどりという人間を描写してきた。石原の演じるみどりは、疑いようもなく真っ直ぐで、はつらつとした笑顔を振りまく。その存在はドラマの中の患者を励ますだけではなく、視聴者をも勇気づけただろう。

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