『わたどう』での姑役が怖すぎると話題に 観月ありさ、初の悪役で魅せる貫禄と恐怖 

観月ありさ、初の悪役で魅せる貫禄と恐怖

 浜辺美波、横浜流星がW主演を務める日本テレビ系ドラマ『私たちはどうかしている』で、初の悪役を演じている女優・観月ありさ。横浜流星の母役、そして浜辺美波を“嫁いびり”する姑役の観月だが、その怪演に、見た目も演技も貫禄がすごいと話題となっている。

 平成ドラマ界のエースとして活躍してきた女優・観月ありさは、今年2月に放送されたドラマ『捜査会議はリビングで おかわり!』(NHK BSプレミアム)で、29年連続、33作品目の連続ドラマ主演を果たし、今年もギネス記録を更新。令和のドラマ界も走り続けている観月が次に選んだ役が、初の悪役にして、21歳の子を持つ母親という新たな境地。母親役は、2005年の『鬼嫁日記』(フジテレビ系)や、2008年の『斉藤さん』シリーズ(フジテレビ系)、またドラマでサザエさんを演じるなど、小さい子供がいる母親役は何度も経験しているが、21歳の大きな息子がいて、嫁をいびる姑役を演じた記憶はない。

 観月が演じるのは、椿の母で、光月庵の女将・高月今日子。夫の死後、老舗の暖簾を守り、一人息子・椿に店を継がせようと異様な執念を燃やす女性だ。名家から嫁を迎えようとした矢先、ヒロイン・七桜が転がり込んで来て事態は急変。七桜を追い出そうと、今日子の苛烈な嫁いびりが始まる。

 「椿は実の孫ではない」と不貞を咎める発言からわかるように、大旦那は今日子に暗に不信感を抱いているようだ。椿の出生の秘密が、15年前の事件の真相に大きな関わりがあるのは間違いないだろう。観月は女将役だけに、常に着物姿で、基本は落ち着いた低音と命令口調で話し、身長が高いだけに凛とした姿が実にかっこいい。名家との政略的な椿の結婚式で、参列者を前にして突然椿と七桜がキスし場が混乱するのも、「この場は私にお任せいただけませんか」と収めてしまうのも納得の貫禄だ。

 それだけにスイッチが入った時の怒りの形相が本当に怖く、別室に連れて行き椿にビンタをして「わがままもいい加減にしなさい! 恥ずかしい!」と鬼の形相で迫る圧倒的な存在感を魅せ、これまでにない観月の演技で一気に視聴者の心を掴む。

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