水原希子が語る、コロナ禍で考えた“発信すること”の重要性 「言わないことで後悔はしたくない」

水原希子、コロナ禍で考えた“発信”の重要性

 コロナ禍における映画業界の現状、そしてこれからについて考えるリアルサウンド映画部の特集企画『「コロナ以降」のカルチャー 現在地から見据える映画の未来』。第8回は、モデル・女優として活躍する水原希子にインタビューを行った。550万人を超えるフォロワー数を持つInstagramなどを通して、早期から新型コロナウイルスについての注意喚起や情報共有を行っていたほか、TikTokドラマ『リモートな恋』への出演、オンライン音楽イベント『OK presents ONE WORLD HOME PARTY』の開催など、積極的な動きを見せていた水原。コロナによる仕事への影響から、自粛期間中の活動、そして今回のコロナ禍で考えたことを語ってもらった。(6月11日取材/編集部)

「誰かの癒しになる役割を担えたのは純粋にうれしかった」

ーーモデル・女優として幅広い活躍をされている水原さんですが、コロナによるお仕事への影響はどの程度ありましたか?

水原希子(以下、水原):影響はやっぱり大きいです。ミーティングなどリモートでできるものはすべてリモートでやっています。ただ、映画の仕事は延期になったり、全部キャンセルになったものもありますね。延期になったものに関しては、夏以降に撮影することは決まっているんですけど、どういう環境でやるのか、いまスタッフの方々がいろいろ考えてくれています。

ーー完全になくなったものもある?

水原:海外でやる予定だったものはすべてなくなりました。イギリスの映画で、ヨーロッパ圏で撮影する予定の作品があったんですが、それは現時点では完全になくなっちゃいましたね。コロナの影響で向こうに行けないという大きな問題がもちろんありつつ、金銭的な問題も大きいですよね。第2波、第3波が来ると言われている中で、スケジュールを改めて撮影して、もしそこで何かが起こってしまったら、それこそ大変な損失になってしまいますから。

ーー残念ですね。イギリス映画に出る水原さん、見たかったです。

水原:海外の作品に出演できるということで、私自身もすごく楽しみにしていたので残念でした。あと、あるブランドの広告の撮影をニューヨークでする予定があったんです。それは、もともと3月とか4月に撮る予定だったのがずっと延期になっていました。ニューヨークがああいう状況になってしまって、私じゃなくて違う人でもできるはずだったのに、諦めずに私でやりたいと言ってくださって。なので、このコロナの状況をある意味生かして、リモートで撮影することになりました。これは今後撮影するんですが、いましか撮れないものが撮れるんじゃないかと、楽しみです。

ーー今回の取材もリモートでやらせていただいてますが、ミーティングや撮影をリモートでやることに対してはどういう考えですか?

水原:これはこれで結構楽しいです。私は全部リモートでいいなと思ってしまうぐらい好きですね。もちろん対面には対面の良さがありますが、Zoomでも全然やれるし、温度感も意外と伝わると思うんです。交通費もかからないし、移動の時間も短縮できるので、特にミーティングなんかはメリットばかりで、いろいろ効率がいいですよね。家にいるリラックスした状態なので、アイデアも出やすい気がします。

ーーリモートでの撮影というと、志尊淳さんと共演されたTikTokドラマ『リモートな恋』も配信されました。

水原:話をいただいてから実現するまで、スピード感がめちゃくちゃ早かったんです。話をいただいた1週間後ぐらいには打ち合わせをして、撮影も1日で終わったぐらいで。志尊くんとは一度Zoomでミーテイングしただけで、一度もお会いしてないんですよ。

ーー完全にリモートなんですね。実際にやってみて、反響を含めていかがでしたか?

水原:TikTokという若い層向けのアプリの性質もあって、1話90秒(全7話)なんです。なので、90秒の枠に収めることがすごく難しかったです。リモート期間中のカップルの日常を切り取ったドラマなので、他愛もない会話をするんですけど、家でそういう話をしていると、あっという間に90秒を超えてしまう。その制約はいままで実感したことがなかったので、今回すごく勉強になりました。そういう面も含めてすべてが新しかったですし、ファンの方との距離もすごく近くて、反応もコメントとしてすぐに見れるので、新しい発見でもありました。志尊くんのファンの方々が私を通して彼と擬似デートできる感じになってます(笑)。

ーー(笑)。逆も然りだと思います。

水原:そうですかね?(笑) でも、こういう期間中だからこそ、少しでも誰かの癒しになったり、面白がってもらえる企画になったんじゃないかなと思います。そういう役割を自分が担えたのは、純粋にうれしかったです。

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