『ハケンの品格』大前春子の“負けるが勝ち”な戦法 大泉洋、小泉孝太郎との三角関係も進展!?

『ハケンの品格』春子の負けるが勝ちな戦法

 派遣として立場を“忖度”する。そんな様子が描かれた『春子の物語 ハケンの品格2007特別編 第四夜』(日本テレビ系)では、恋に仕事に一生懸命な美雪(加藤あい)が“とあること”をきっかけにクビになりそうなところを春子(篠原涼子)が救う。

 里中(小泉孝太郎)に恋をし、それをモチベーションに社内コンペの企画に挑戦した美雪だったが、社員ではない派遣がコンペに勝ち残ることで不満が噴出する。東海林(大泉洋)をはじめとし、派遣に対抗心を持つ社員は美雪にキツく当たり、さらに美雪は部長の桐島(松方弘樹)からも「うちの社風に合わないようだ」と判断され、クビを言い渡されて落ち込んでいた。

 そこで春子は桐島に剣道で勝負を挑み、桐島が教える道場の子供たちの前で負けて恥をかきたくなければ美雪のクビを撤回するように条件を出す。そしてわざと春子が負けを選んで桐島に美雪のクビを撤回させるのだった。まさに「負けるが勝ち」な春子の戦法。今回放送された回では、この勝負以外にも春子は桐島と一戦交えていた。それは名刺整理の際のカルタである。春子はこの試合で僅差になりつつも、わざと負けを選ぶ。それは桐島の威厳を保つためであり、立場を思いやった行動であった。

 『春子の物語 ハケンの品格2007特別編 第一夜』でも、春子は東海林とホッチキス対決をしてわざと負けている。その時春子は「大勢の人の前で正社員のプライドを傷付けても私はひとつも嬉しくありません」と自身の考えを述べていた。

 春子は桐島とエレベーターで会った際「部長の品格、人格、品性、諸々を総合的に判断して、こうなさると思ってました」と話す。この発言には、春子が今まで派遣として働く中でどう振る舞うべきだったかのノウハウと、“会社”が求めていることの全てが集約されている。出すぎることもなく、期待もなく、淡々と業務をこなす。まさに春子が体現した「派遣としての品格」であった。

 口では悪態をつきながらも、春子は少しずつS&Fやマーケティング部の仲間に馴染んでいく。さらに言い合いをしながらも東海林は春子のことを気にかけているし、里中も春子に対して素直に頼る姿を見せている。東海林と里中の様子を見ていると、これから2人は春子を挟んだ三角関係に発展しそうな予感だ。

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