黒島結菜×伊藤健太郎が放つプラスのエネルギー キュンポイント満載『アシガール』を見逃すな

キュンポイント満載『アシガール』を見逃すな

キュンポイント満載の少女漫画感

 そもそも『アシガール』は森本梢子が描く少女漫画が原作。設定から、女子高生が弟の作ったタイムマシンで戦国時代にタイムスリープして、一目ぼれした若君を救うため足軽として奔走し、ふたりが恋に落ちるというSF戦国ラブコメディだ。

 少女漫画原作のラブコメにハズせないのが“キュンポイント”。若君が唯を抱きしめた時のシチュエーションや、ふたりが平成に飛び制服姿でデートするアレコレなど、少女漫画原作ならではのラブコメ・キュンポイントがドラマ内のさまざまな場面に散りばめられている。

 そんな“キュンポイント”を支えるのが女性クリエイティブスタッフたち。『アシガール』は原作者をはじめ、脚本(宮村優子)、音楽(冬野ユミ)、演出(中島由貴)、制作統括(内田ゆき)と、メインの製作スタッフの多くが女性。そう、女性視聴者のツボをつく“キュンポイント”を外さない布陣なのだ(チーフ演出の中島氏と制作統括の内田氏は『スカーレット』でも組み、黒島・伊藤を起用している)。

 NHKが放送したドラマの中でも『アシガール』公式掲示板への視聴者感想投稿数は他作品と比べ群を抜く多さで、制作統括の内田氏も同掲示板で感謝の意を表明。また、通称“アシガールラバーズ”と呼ばれる作品ファンのアツい思いが結実し、2018年には1時間半のSPドラマが放送された。NHKの土曜枠のドラマとしては珍しく、DVD-BOXも販売されている。

 この状況がいつ収束するのかわからない、リアルな生活の見通しが立たない。そんな今だからこそ、プラスのエネルギー溢れるドラマで気持ちを上げていくのもアリではないだろうか。

 ということで、今回は『アシガール』第1話「見参!戦国女子高生」から伊藤健太郎演じる若君のキュンぜりふで締めたいと思う。

「しっかりつかまっておれ!!」

■上村由紀子
ドラマコラムニスト×演劇ライター。芸術系の大学を卒業後、FMラジオDJ、リポーター、TVナレーター等を経てライターに。TBS『マツコの知らない世界』(劇場の世界案内人)、『アカデミーナイトG』、テレビ東京『よじごじDays』、TBSラジオ『サキドリ!感激シアター』(舞台コメンテーター)等、メディア出演も多数。雑誌、Web媒体で俳優、クリエイターへのインタビュー取材を担当しながら、文春オンライン、産経デジタル等でエンタメ考察のコラムを連載中。ハワイ、沖縄、博多大吉が好き。Twitter:@makigami_p

■放送情報
『アシガール』(再放送)
NHK総合にて、毎週金曜22:00〜放送
出演:黒島結菜、伊藤健太郎、松下優也、ともさかりえ、川栄李奈、石黒賢、イッセー尾形ほか
原作:森本梢子
脚本:宮村優子
音楽:冬野ユミ
演出:中島由貴、伊勢田雅也、鹿島悠(NHKエンタープライズ)
制作統括:内田ゆき(NHKエンタープライズ)、土屋勝裕(NHK)
写真提供=NHK
公式サイト:http://www.nhk.or.jp/jidaigeki/ashigirl/

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