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松下優也が語る、“他力本願”の演技論 「『アシガール』成之役では引き出していただいてばかり」

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 本日16日、土曜時代ドラマ『アシガール』(NHK)の最終回「若君といつまでも!」が放送される。同ドラマは、『ごくせん』『デカワンコ』の森本梢子による同名人気コミックを実写化したエンターテインメント時代劇。脚力だけがとりえの女子高生・速川唯が、愛する若君を守るために戦国時代にタイムスリップし、足軽となって戦場を駆ける模様を描く。

 リアルサウンド映画部では、母の身分が低く跡取りではないが、忠清(健太郎)の兄である羽木成之役の松下優也にインタビュー。成之役への想いや、お芝居をする上で意識していること、音楽グループX4として音楽、ダンス、そして俳優と幅広く活躍している現在などについて、じっくりと語ってもらった。【インタビューの最後には、チェキプレゼント企画あり!】

■「成之役では“芝居の芝居”をしていた」

松下優也

――松下さんは『べっぴんさん』では昭和時代、今回の『アシガール』では戦国時代を演じていますが、自分が生きていなかった時代を演じる際には、どのようなことを意識していますか?

松下優也(以下、松下):特別何かを意識することはありません。これまで、ミュージカル『黒執事』のセバスチャン・ミカエリス役や、舞台『暁のヨナ』のハク役など、人じゃない役柄をいただくことも多かったので、生きている時代が違うくらいだったら、あまり違和感を覚えないです。でも、今回の『アシガール』は時代ドラマなので、所作などには苦労しました。

――特に苦労した所作は?

松下:歩き方など、ちょっとした動きに現代人らしさと言いますか、僕の癖が出てしまうので、そういうところは難しいなと思いました。歩く時に、左右に揺れてしまうんですよね。でも、日常生活で着物を着ていた当時の方たちは、あまり上半身を動かさずに歩くんですよ。現代人も歩く時に、左足と右手を同時に出して……なんて考えてはいませんよね。無意識で自然に歩けるようになるまでは、時間がかかりました。

あとは最も苦労した点で言うと、胡坐(あぐら)から立ち上がる時に手を使わないことですね。今はもう慣れましたが、最初は本当に難しくて、なかなか立ち上がることができませんでした。まず、胡坐から立ち上がる時に、手を使わないなんて考えたこともなかったので(笑)。

――言葉遣いも現代とは違いますよね。

松下:言葉遣いも、普段使わないものだらけなので苦労はします。ただ単に発すればいいわけではなく、慣れない言葉に感情をのせないといけないので。でも、芝居にも制限がかかってしまうと言う意味では、所作などの動きの方が大変でしたね。

――特に印象に残っているシーンは?

松下:第7話までだと、成之が如古坊(本田大輔)を張り倒すシーンですね。その辺から、今までの成之とはだいぶ変わってきます。原作の漫画だと、成之は初めから“絶対に何かある”雰囲気が漂っていたのですが、今回のドラマでは、初めのうちは意識的にその感じをあまり出さずにいました。

――なぜ、原作とはキャラクターをやや変えたのでしょうか?

松下:まず撮影に入る前に、監督から「第4、5話辺りに入るまでは、あまり裏がある雰囲気を出さないでほしい」というお話をいただきました。“芝居の芝居をする”と言いますか。最初の方の描き方では、如古坊が成之を支配しているように感じるはずです。実際に周りの人たちはそう思っています。たとえば、第1話の最後に、唯と成之が初めて出会うシーンがありました。あの時も、成之が如古坊に首で促されていましたよね。実はそういう見せ方も、成之の作戦だったことが後に明かされています。さっき言った成之が如古坊を張り倒すシーンは、二人の関係性の見え方が一気に逆転してくる場面でもあります。

――成之は視聴者も含めて欺いていたわけですね。芝居の芝居をするというのは、普通のお芝居よりも難易度が高いように感じます。

松下:難しいのは難しいですが、深く考えすぎると不自然になってしまう気がしたので、“いい人”を演じることだけに意識してお芝居をしていました。

――裏の顔を隠した温厚な成之である一方で、成之の全身からは心に秘めている激しい感情が発せられているような印象も受けました。

松下:もちろんそれもあります。やはり、常に根っこには恨みの感情があるはずなので。成之は今、腹の中ではどんなことを考えているんだろう、ということを想像しながら、本読みをしていました。

――松下自身さんは、成之に対してどういう印象を持っていますか?

松下:やり方は間違っていますが、決して悪い人間ではないと思っています。むしろ、見る角度によっては、正しい人間なのかなと。表に出てくる言葉や表情は嫌なやつに見えますが、でもそれは、弱き者に優しいからこそなんじゃないかなと。

      

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