亀梨和也と山下智久の絶妙なコンビ感が再び 『野ブタ。をプロデュース』特別編放送に寄せて
4月11日と18日に、2005年10月期に日本テレビ系で放送されたドラマ『野ブタ。をプロデュース』の特別編が放送される。
本作は、亀梨和也と山下智久が演じる高校2年生の修二と彰が、堀北真希演じるイジメられっ子の転校生・小谷信子、通称「野ブタ」を、クラスの人気者にプロデュースしていくさまを描いた青春シンデレラ・ストーリー。
亀梨と山下によるユニット“修二と彰”が歌う主題歌「青春アミーゴ」がその年の年間オリコンシングルチャート1位を獲得するなど、数々の話題を集めた本作。その魅力を凝縮した特別編として、2話に渡って放送される。
今から15年も前に放送された大ヒットドラマということもあり、情報が発表されるとSNSをはじめ各所で大きな話題となった。ジャニーズグループに関連したコラムを数多く担当している芸能ライターの佐藤結衣氏に、今回の再放送の楽しみ方を聞いた。
「『野ブタ。をプロデュース』は、亀梨和也さんと山下智久さん、堀北真希さんの出世作だったと思います。“野ブタ”がプロデュースされて人気者になっていくというストーリーも、まだ原石だった3人が世間に知られていく現実とリンクしていて、今で言うYouTubeのような、これから輝いていく人たちを見つけた面白さがありました。ある意味、視聴者参加型のドラマに近かったのかなと思います。これから輝いていく段階の堀北さんに視聴者も感情移入しやすく、誰かに見つけてもらいたいというヒロイン願望をくすぐる設定だったのではないでしょうか。また、人気者になるという結果そのものよりも、それを一緒に応援して、楽しむプロセスこそが幸せだというストーリーも、彼らを応援していこうというファンを肯定するもの。ドラマのテーマも、視聴者の想いと重なるものだった。そんなストーリー展開と現実世界とのリンクが、ヒットの要因として大きくあったのかなと思います」
さらに佐藤氏は、亀梨と山下のコンビ感の絶妙さにヒットの要因があったと振り返る。
「少し斜に構えているけど正当な人気者の修二と、チャラくて一筋縄では行かない彰という、わかりやすくタイプの違うイケメン2人組というのも良かったです。白岩玄さんによる原作小説では、野ブタは男子高校生で、彰のキャラクターは存在しないドラマオリジナルキャラクターでした。さらには、バッドエンドの小説のラストを学園ドラマらしく希望を持てる終わり方に変更したという改変も施しています。イケメンコンビを構築することで、視聴者が『私はどっち派』と言える楽しみ方もあるし、理想の人気者の女の子をプロデュースするということは、彼らが思い描いている素敵な女の子を投影するという一面もあり、胸キュンポイントがてんこ盛りになるように作り直したのも人気の秘訣ですね」