『コタキ兄弟と四苦八苦』で独特な存在感を発揮 リアリティのある古舘寛治の巧みな演技

『コタキ兄弟と四苦八苦』で独特な存在感を発揮 リアリティのある古舘寛治の巧みな演技

 一路が魅力的なのは、「普通のおじさん」に見えるからかもしれない。古舘の演技は、ニューヨークで学んだ演技メソッドをアレンジした“古舘メソッド”と呼ばれ、リアリティを追求した「演技しているように見えない演技」が、フィクションの世界にいるキャラクターがその世界で「生きている」ことを感じさせる。

 また、古舘と滝藤の入れ替わり演技が話題になっていた第8話「八、五蘊盛苦」では、コタキ兄弟だけでなくさっちゃんも入れ替わってしまうのだが、相手のクセや特徴をとことん再現した演技は見事なものだった。弟を演じる滝藤はじめ、共演者ととことん演技について向き合ってきたことがうかがえる。SNSでは「キレキレの入れ替わり演技が観れて大満足」「入れ替わってお互いの喋り方や仕草完コピしてんの凄い」などの声が挙がっていた。

 『バイプレイヤーズ 〜もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら〜』(テレビ東京系)を筆頭に、名バイプレイヤーたちにスポットを当てたドラマは度々放送されている。本作はそんなドラマの中でも、オフビートな作風の山下敦弘演出とユーモアを交えた会話劇を描く野木亜紀子脚本、古舘と滝藤の演技が見事にマッチし、好評を得ていると言っても過言ではない。

 そして、古舘が表現するリアリティによって、本作が描く切なくも優しい世界が視聴者の心により強く響いているのだろう。

※古舘寛治の「舘」は、舎に官が正式表記

■片山香帆
1991年生まれ。東京都在住のライター兼絵描き。映画含む芸術が死ぬほど好き。大学時代は演劇に明け暮れていた。

■放送情報
ドラマ24『コタキ兄弟と四苦八苦』
テレビ東京系にて、毎週金曜深夜0:12〜放送
※テレビ大阪のみ、翌週月曜0:12〜放送
主演:古舘寛治、滝藤賢一
脚本:野木亜紀子
監督:山下敦弘
音楽:王舟&BIOMAN(スペースシャワーネットワーク)
チーフプロデューサー:阿部真士(テレビ東京)
プロデューサー:濱谷晃一(テレビ東京)、根岸洋之(マッチポイント)、平林勉(AOI Pro.)、伊藤太一(AOI Pro.)
制作:テレビ東京、AOI Pro.
製作著作:「コタキ兄弟と四苦八苦」製作委員会
(c)「コタキ兄弟と四苦八苦」製作委員会
公式サイト:https://www.tv-tokyo.co.jp/kotaki/
公式Twitter:@tx_kotaki

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