『Red』インタビュー
夏帆×妻夫木聡が語る、映画『Red』での挑戦と支え 「弱さを見せられる人って、信用できる」
恐れずに自分を出していくのも必要なこと
ーー三島監督がインタビューで、本作について「“人はいつも、自分の内側に潜んでいるものを目覚めさせてくれる誰かを探し求めているのではないか”そんなテーマでした」と語っていたのですが、今まで生きてきて、そういう節はありますか?
夏帆:常にそういうことを求めているわけではないですが、結果として人との出会いで自分自身が変わった経験はあります。今回の作品をやっていても思いましたが、自分ひとりでは飛び越えられないことも、誰かの力を借りることで見たこともない景色が見れるのかもしれないと思いました。
妻夫木:お芝居は自分自身だけでやっているものではないので、そういう意味だと、相手役、監督に引き出してもらっていることはあるんだと思います。作品の中で自分が他では見たことのない顔をしているなと思うことはあるし、それが良いのか悪いのか分からないけど、評価してもらえた時に、自分では想像し得ないものが内に存在していたんだと驚くことがあるんです。自分だけの力じゃなくて引き出してもらえていることは多そうです。
ーー塔子のように、自分が何をやりたいかよりも社会や世間に尺度を置いて行動している人が多いと思いますが、お2人はいかがですか?
夏帆:“求められているんだろうな”と思うことに合わせてしまう気持ちは、分からなくもないです。私は10代の頃から仕事をしていて、20代前半くらいまでは思っていることを相手にぶつけるのがすごく苦手でした。今も得意ではないんです。でも、それだと本当の意味で自分を理解してもらうことは難しい……だから、恐れずに自分を出していくことも必要なことだと思います。もし誰かと生活するとなったら、自分のやりたいことだけを優先するのは難しそうですし、そこはちゃんと思っていることをぶつけないといけないと思うんですけど……。きっと塔子と真(間宮祥太朗)はそれができていなくて。心の内を明かした上でどうするかを考えられるのが一番良いと思うんです。自分の考えを相手に伝えるのは、大事なことなんじゃないかなと。
妻夫木:人間は生きている以上、やっぱり必要とされたいから、そういう考えはしょうがないなとも思います。特に僕は役者で、必要とされなくなってしまったら終わってしまう仕事なので、求められたらそれに答えたくなるのが普通だから。でも、本当の自分を見つめるためには、たまにそういうものから一回離れてみることも大事だなとは思います。
夏帆:なるほど。
妻夫木:でも、ノーと言えない日本人だからね。それがいいところでもあり、悪いところでもあるんでしょうけど。5回求められることをしたら、5回自分のやりたいことをやるくらいの思いで、プラマイゼロになるようなイメージで良いんじゃないかな。やりたいことしかやらないのは、ただのわがままというか、自己中心的で自分よがりかもしれないから、周りがいて初めて成立することも当然あって、持ちつ持たれつの感じがいいんじゃないかなと思います。
■公開情報
『Red』
新宿バルト9ほか全国公開中
出演:夏帆、妻夫木聡、柄本佑、間宮祥太朗
監督:三島有紀子
原作:島本理生『Red』(中公文庫)
脚本:池田千尋、三島有紀子
企画・製作幹事・配給:日活
制作プロダクション:オフィス・シロウズ
企画協力:フラミンゴ
(c)2020『Red』製作委員会
公式サイト:https://redmovie.jp/
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