戸田恵梨香が伝えた「好き」の意味 『スカーレット』が描いたヒロインの初恋

『スカーレット』喜美子の「好き」の意味

 圭介(溝端淳平)はあき子(佐津川愛美)との恋にすっかり心酔している。あき子は喜美子(戸田恵梨香)にヤキモチを妬き、圭介に荒木荘を出て欲しいと言う。そして、圭介は荒木荘を移ることを決意したのだった。

 連続テレビ小説『スカーレット』(NHK総合)第27話では、喜美子の叶わぬ初恋が描かれた。圭介は初めての恋に喜美子を頼りきり。その日着るシャツまで喜美子の意見を聞きにくるのである。

 濃い色のシャツを選んだ喜美子だったが、さだ(羽野晶紀)やちや子(水野美紀)からわざと似合わない方を選んだと指摘される。喜美子も密かにあき子にヤキモチを妬いていたようなのだ。しかし喜美子は自身の恋心を自覚しても、それほど態度を変えない。舞い上がったり、突然照れたり、圭介のように“ポンコツ”にはならないのだ。初めての恋にも関わらず、好きな人には恋人がいる悲恋となってしまった喜美子の恋。何も気づいていない圭介を前に、ただ空元気を見せるのであった。

 そして圭介はあき子とデートへ。あき子は、圭介がいつも荒木荘の話をしていることや、喜美子にデートの行き先を伝えていることなどに不満を感じていた。いつも来る喫茶店さえ、雄太郎(木本武宏)の働いている「さえずり」だ。「荒木荘を出て一人で暮らして欲しい」と不満をぶつけたあき子だが、圭介は喜美子の肩を持ち、女中を見下すなとあき子を諭す。圭介にとって喜美子は「大切な妹」だと言うのだ。とうとうあき子は泣き出して、店を出て行ってしまった。

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