窪田正孝、朝ドラ主演抜擢は“安心感”の確約 朝ドラ出戻り組への歓迎ムードが後押し?

 2020年春にスタートする第102作目のNHKの連続テレビ小説『エール』の主役に、窪田正孝が決定ーーこの発表に、「なるほど、そうきたか」と膝を打った。

 主人公のモデルとされるのは、「栄冠は君に輝く」や「六甲おろし」などの名曲を多数手掛けた作曲家・古関裕而と、妻で声楽家の金子夫妻。東京オリンピック・パラリンピック開催年である2020年、東日本大震災から10年が経つ前に、福島を応援する物語を発信しようという狙いから、福島出身の作曲家が題材として選ばれたという。

 ところで、「そうきたか」の理由には、いくつかの理由がある。

 一つは、窪田正孝の絶対的な安心感だ。

 『あまちゃん』バブル以降、朝ドラは中高年女性だけのコンテンツではなくなり、老若男女が観る「失敗できない」コンテンツとなった。しかも、朝ドラ100作目前後の数作は、注目度がさらに高まる。おまけに、「働き方改革」の推進により、撮影などの物理的制限が厳しくなっている事情もある。

 そうした流れを受け、『まんぷく』では演技派の安藤サクラを、『スカーレット』では人気女優で『大恋愛〜僕を忘れる君と』(TBS系)主演によって評価も上昇中の戸田恵梨香を、『なつぞら』では若手エースのスター女優・広瀬すずを投入。

 実力や知名度・華のある役者が続く中、同じく安心感は継続しつつも、目先を変えた『マッサン』以来の「男性主人公」というのは話題性もあり、うまい方法だろう。

 もう一つ、安心感とは逆を行くのが、従来の朝ドラが担ってきた「新人女優の登竜門」的ワクワク感だ。朝ドラヒロインが、役名で後々まで呼ばれることが多いのは、毎朝見る顔というだけではなく、手垢のついていない新人女優を起用することによって、役者とヒロインが一体化しやすいことがある。また、作品内でのヒロインの成長と、役者としての成長が重なり合うのも、朝ドラならでは。

 そのため、キャスティングではなく、従来の主流だった「オーディションで選ばれた新人女優のヒロイン」を望む層もそれなりにいる。そうした点でも、窪田により、視聴者に「安心感」を確約したうえで、ヒロインはオーディションで選ぶという「ワクワク感」も提供する。おまけに、窪田の存在によって、ヒロインも安心して伸び伸び演じることができるという、良いとこどりなのだ。

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