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『ジョーカー』アメコミ作品初の快挙、ポランスキー受賞に波紋 ベネチア国際映画祭の注目すべき点

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 現地時間7日に発表された第76回ベネチア国際映画祭で最高賞に当たる金獅子賞を受賞したのは、『ハングオーバー!』シリーズなどを手がけたトッド・フィリップス監督の最新作『ジョーカー』。『ダークナイト』でヒース・レジャーが鬼気迫る演技を披露したことでも話題を集めた、DCコミックスの『バットマン』に登場する悪役の誕生を描いた物語だ。端的に言えば、アメコミ映画が三大映画祭のひとつを制するという前例のない快挙が成し遂げられたということである。これは映画界全体にとって、ひとつのエポックメイキングとなることは間違いないだろう。

ベネチア国際映画祭でのホアキン・フェニックスとトッド・フィリップス監督(c)2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (c) DC Comics

 昨年金獅子賞を受賞したアルフォンソ・キュアロン監督の『ROMA/ローマ』、一昨年のギレルモ・デル・トロ監督作『シェイプ・オブ・ウォーター』と、近年のベネチア国際映画祭は明確にアカデミー賞へと直結する映画祭になり、受賞結果もそちらに寄せられている傾向が目立つ。2000年代後半ごろから賞レースに向けた作品が華々しいベネチアの地でお披露目され、直後にあるトロント国際映画祭で北米プレミアを行い、賞レースで台頭していくという図式が築かれているのだ。

『ジョーカー』(c)2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (c) DC Comics

 今年はジョーカー役を演じたホアキン・フェニックスの演技に絶賛が集められ、かつて助演男優賞を独走したヒースと同様に賞レースの主役との呼び声が高く、ワーナー・ブラザースが作品賞にプッシュする作品も『ジョーカー』で決まったようなものだろう。さらにコンペで受賞を逃したブラッド・ピット主演の『アド・アストラ』やNetflix作品『マリッジ・ストーリー』、コンペ外からはNetflixの『ザ・キング』やクリステン・スチュワートがジーン・セバーグを演じた『Seberg』などが、賞レースに名乗りを挙げているようだ。

(左から)ジュリエット・ビノシュ、是枝裕和監督、カトリーヌ・ドヌーヴ(c)Getty Images

 また、昨年カンヌを制した是枝裕和監督がフランスに渡って手がけた最新作『真実』もその一角に並ぶ。日本人監督の作品として初めて同映画祭のオープニングを飾っただけではなく、現地メディアからの評価は概ね良好。結果的に受賞には至らなかったとはいえ、名女優カトリーヌ・ドヌーヴとジュリエット・ビノシュの共演などの話題性も相まって、フランス語映画でありながらも充分射程圏内との見方も強い(ちなみに北米配給は数年前に『6才の僕が、大人になるまで』を賞レースに運んだIFC filmsのようだ)。賞レースが本格化する前に公開を迎える日本で、どんな評価が待っているのか楽しみなところだ。

      

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