『監察医 朝顔』5年間の月日を感じさせる巧みな生活描写 第2章は杉本哲太が波乱を巻き起こす?

『監察医 朝顔』第2章の幕開け

 物語の後半では、桑原が強行犯係から県警の捜査一課に異動となることが伝えられる。すでに平からも大丈夫とお墨付きをもらっている状態だ。そして、朝顔に一通の着信が。それは、震災復興課から委託されている仙ノ浦災害復興センターから、「2年B組万木朝顔」と書かれた手袋とその中に入った白い骨かもしれないものが見つかったという連絡だった。そのことが意味するのものは、母・里子(石田ひかり)の手がかり、生きた証が見つかったかもしれないということだ。

 東北で被災した里子を捜し続ける平にとって、その知らせは自身の後悔からやっと前を向き歩き出せるチャンスでもある。「いいかげん受け入れろ」と平を諭していた里子の父・浩之(柄本明)は、「諦めてた。でも、やっぱり会いたい里子に」と思いが溢れ出す。「最後まで優しい人だったね」という朝顔の言葉は、里子に向けられたものなのだろうか。折り返しを過ぎ、母の生きた証を探すという真のテーマに物語は進む。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
『監察医 朝顔』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00〜放送
出演:上野樹里、時任三郎、風間俊介、志田未来、中尾明慶、森本慎太郎(SixTONES/ジャニーズJr.)、坂ノ上茜、喜多乃 愛、宮本茉由、戸次重幸、平岩紙、三宅弘城、板尾創路、柄本明ほか
原作:香川まさひと
漫画:木村直巳
監修:佐藤喜宣『監察医 朝顔』(実業之日本社)
脚本:根本ノンジ
法医学監修:上村公一(東京医科歯科大学)
プロデュース:金城綾香
演出:平野眞、澤田鎌作
制作:フジテレビ
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/asagao/

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