眞栄田郷敦、アストロズ入りへ 『ノーサイド・ゲーム』山崎紘菜らラグビー女子にも注目!

『ノーサイド・ゲーム』眞栄田郷敦、アストロズ入り

 君嶋の決断を後押ししたのは、ジュニアチームの控えになっても腐らず練習に打ち込む長男・博人(市川右近)の姿や、引退する本波(天野義久)の言葉だった。表向きは仕事を理由にしているが、ラグビーに対する君嶋の思いは、シーズンを戦い抜く中で君嶋自身にとっても否定できないものに変わっていた。ラグビー協会専務理事の木戸(尾藤イサオ)に対する「私はラグビーの素人で、ラグビー自体好きではない」という言葉と矛盾するようだが、ラグビーによって会社員生命の危機からよみがえった君嶋の中で、ラグビーに対する愛情にも似た感情が芽生えていたのではないだろうか。その思いは「あのメンバーで勝ちたかった」という本波や多英(笹本玲奈)の言葉とも重なる。

 そして、葛藤を乗り越えてアストロズに加わった男がもう1人。「ラガーマンではなく、サラリーマンになる」と言って、一度はラグビーを諦めかけた七尾圭太(眞栄田郷敦)が衝撃のデビューを果たす。プレーとは反対に、ガツガツしない今どきの若者といった風情の七尾だが、職場の先輩である藤島レナ(阿部純子)に連れられて行ったサイクロンズ戦を見て、「ラグビーがしたいです」と柴門(大谷亮平)に申し出たのだった。チームとともに2期目に望む君嶋の決断と新星・七尾の活躍によって、点と点がつながったアストロズ。新シーズンへの期待を抱かせるラストだった。

 今回、七尾の職場の先輩、藤島レナとともにアストロズを応援する同僚(中本理彩と吉田夏帆)を山崎紘菜と南端まいなが演じている。山崎は、2013年度から2016年度まで、全国大学ラグビーフットボール選手権大会のイメージモデルを務めたほか、ジャパンラグビートップリーグのトップリーグアンバサダーにも就任している。また、早稲田大学ラグビー蹴球部に所属していた父親の影響で、幼いころからラグビーに親しんでいたという南端は、豊富なラグビー知識でメディアに登場することもある。ラグビーワールドカップ2019日本大会を前に、日本を代表する「ラグビー女子」2人の出演がアストロズにとって追い風になることを願おう。

※鶴ケ崎好昭の崎は「たつさき」が正式表記

■石河コウヘイ
エンタメライター、「じっちゃんの名にかけて」。東京辺境で音楽やドラマについての文章を書いています。ブログtwitter

■放送情報
日曜劇場『ノーサイド・ゲーム』
TBS系にて、7月7日(日)スタート 毎週日曜21:00〜21:54放送
出演:大泉洋、松たか子、高橋光臣、笹本玲奈、天野義久、廣瀬俊朗、齊藤祐也、林家たま平、コージ(ブリリアン)、佳久創、村田琳、笠原ゴーフォワード、大谷亮平、中村芝翫、上川隆也
原作:池井戸潤『ノーサイド』
脚本:丑尾健太郎ほか
演出:福澤克雄ほか
プロデューサー:伊與田英徳ほか
製作著作:TBS
(c)TBS

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