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『あなたの番です』袴田吉彦が自虐キャラを怪演 一人二役に注目が集まる存在の異様さ

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 錯綜するストーリーラインと、次々と捜査線上に浮上する容疑者。第2章に入り加速する『あなたの番です-反撃編-』(日本テレビ系)だが、あの人の存在がふたたび注目を集めている。

 袴田吉彦演じる101号室の住人・久住譲。交換殺人ゲームで殺したい人の名前に「袴田吉彦」を書き、5話ではロケ中に袴田が殺されてしまう。久住自身も、7話で手塚菜奈(原田知世)の元夫である細川朝男(野間口徹)とエレベーターの乗降口から転落。一命を取り留め、13話で目を覚まして再登場。想像の斜め上を行くキャラクターで視聴者を騒然とさせる「久住譲/袴田吉彦」は、ドラマの中でどんな役割を担っているのだろうか?

 久住は「キウンクエ蔵前」で最初の住民会に出席したメンバーの一人だ。実は、交換殺人ゲームのアイデアとくじ引きを提案したのは久住である。久住が殺したいと思って書いた相手が袴田吉彦なのだが、その理由が非常にシュール。外見が酷似していることから「深酒してシメでラーメンを食べた翌日の袴田吉彦」や「ポイントカード」と呼ばれるという。久住が、袴田を取り上げた週刊誌(もちろんフェイク)を菜奈に見せながら、袴田の唯一のシングル「本トの気持ち」(1999年)を歌ってみせるシーンや、直後に袴田が覆面の3人組に襲われて死亡するくだりは、現実がドラマを侵食するような倒錯したリアリティを感じさせた。

 13話で意識を回復した久住は、自らを18歳の袴田であると主張する。袴田吉彦を憎み、自身を袴田吉彦であると語る久住は、袴田吉彦にしか演じることのできない役どころではある。実在の人物を登場させることは、テレビの向こう側で進行するストーリーをこちら側と地続きの現実と思わせる効果がある。それだけでなく、あの騒動を示唆するような描写からは、俳優・袴田吉彦が積極的に自身をいじりにいっている印象を抱く。

      

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