『あなたの番です』Pが語る、配役の狙いと最終回に向けて 「今後は謎が解けていくような死に方」

『あなたの番です』Pが明かす、今後のヒント

 日本テレビ25年ぶりの2クール連続ドラマとして始まった『あなたの番です』。1クール目は、主人公の原田知世演じる菜奈が夫・翔太(田中圭)とともに、マンション住民の間で起きる連続殺人事件の謎に挑んでいたが、最終話で突如菜奈が何者かに殺され死亡。「主人公が死ぬ」という異例の展開を迎えた。

 2クール目「反撃編」では、翔太が主人公を引き継ぎ、菜奈の死の真相を追っていく。マンションの新たな住人として横浜流星や田中哲司という新キャストも参戦。TwitterやYouTubeなどのSNSを中心に、謎解きや犯人探しの考察が盛り上がり、さらに勢いが加速している。

 主人公演じる田中圭は、1クール目と2クール目ではまったく異なる演技を見せている。1クール目では、年上である妻・菜奈に無邪気に甘え、殺人事件と同時並行で、2人の新婚生活を楽しむ仲睦まじいシーンも多くあった。しかし、「反撃編」に突入してからは、愛する妻を失った悲しみと憎しみによって、翔太は「住民全員を殺したら復讐完了だ」とつい思ってしまうほどに、その復讐心を募らせていく。その豹変ぶりは、ドラマの空気を大きく変えた。本作のプロデューサーを務める日本テレビの鈴間広枝氏に、現場の雰囲気やメインキャストたちの演技について話を聞いた。

「2クール目に入って、田中さんが座長となりましたが、現場の雰囲気も変わりましたね。特に住人会のシーンは、横浜さんや田中さんが加わって、より賑やかかもしれません。ただ、お芝居合戦が相変わらず続いていて、現場の士気も高いです。

 田中さんは前半からは打って変わって、復讐・反撃に挑むキャラクターにうまくシフトしていただいたなと思っています。キャラクターが全く変わって、復讐の鬼になろうと思えばなれるけど、じゃあ、翔太じゃなくなっていいのかというと、それも違う。そういうことをすごく上手い加減で表現してくださり、手塚翔太でありながら、菜奈の前で見せるような甘い感じはなくて、表情も変わっています。笑いながら泣くなどの難しい演技もありますが、現場でお芝居を固める時にも自分から『もう1回やらせてもらっていいですか』と提案されることもあって、いい雰囲気で撮影も進んでいます。

 翔太も、最初は菜奈を失った悲しみで荒ぶっていたり向こう見ずなことも繰り返してきましたが、少しずつ冷静になって突っ走りすぎないように成長していきます。作品を通して、とても残酷な状況に遭遇していくことになりますが、最後に犯人と対峙する時はどうなるのか。翔太の身にもピンチが訪れるかもしれませんが、どう演じてくれるのか楽しみです」

 その翔太とバディを組むことになったのが、横浜流星演じる二階堂忍。大ブレイクのきっかけとなったドラマ『初めて恋をした日に読む話』(TBS系)以来のドラマ出演となり、後半スタートという絶妙なタイミングで事件解決のキーマンとしてキャスティングされた。

「二階堂は、菜奈を失った翔太のバディという位置づけなので、男の子でちょっと若い子がいいかなと考えていました。身長やお顔立ちのバランスなども考慮して、田中さんを真ん中に置いた時にその隣に誰がいるのがいいのか、そしてもちろんお芝居がちゃんとできる人という観点でキャストを探していました。ちょうどその頃『はじこい』がオンエアしていた時だったので、それを見てからオファーをしましたね。横浜さんはとても礼儀正しくて、びっくりするくらい人懐っこく、田中さんともすぐ仲良くなりました」

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