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高畑淳子が見せた圧倒的な貫禄 『なつぞら』息子と孫に届けた想い

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 東京に出てきた当初の目標を捨て、演劇の世界に飛び込むという一大決心をした雪次郎(山田裕貴)。和菓子屋の一人息子である彼のこの決断は、当然ながら大きな波紋を呼ぶことになった。

 連続テレビ小説『なつぞら』(NHK総合)第75話では、雪次郎を説得すべく十勝からやってきた、父・雪之助(安田顕)らとの涙の対立が描かれた。

 なつ(広瀬すず)が朝目覚めると、そこにははるばる十勝からやってきた雪之助、雪次郎の母・妙子(仙道敦子)、祖母・とよ(高畑淳子)の姿が。跡取り息子である雪次郎が正当な道を踏み外したとあって、これは穏やかではいられない。店の存続にも関わることであり、家族総出でやってきたのである。

 雪次郎を唆したとして、なつの兄・咲太郎(岡田将生)は矢面に立たされるが、「菓子職人は親の決めた夢だ」と、彼は雪次郎を擁護し、「雪次郎は(劇団の)倍率10倍の狭き門をくぐり抜けた」のだと続ける。咲太郎の言い分にも一理あるが、これは家族の問題なのだ。慎重にいかねばならない。

 だがついに、父子の対面のときが訪れる。川村屋を出て一人暮らしをしている雪次郎のもとへ、雪之助らがやってきたのだ。ここ数日続いている雪次郎問題の、ようやくの決着の時である。彼は「やりたいことを見つけた。自分だけの夢を追わせて欲しい」と必死に訴えるが、父はその言葉の一切を突っぱねる。そうしてやがては掴み合いにまで発展してしまうのだ。

 そして一行は、雪次郎の非礼を詫びに、川村屋へと向かう。父は川村屋の面々に、「自分も無給で働きますから、また雪次郎をよろしくお願いします」と深々と頭を下げる。父のその想いの重さが響いたのか、雪次郎は再び菓子作りに向かう姿を見せた。しかし、涙をこぼしながらである。そんな孫の姿を見た祖母のとよは、「自分の思いを貫け」と力強く言い、息子である雪之助には「自分の息子に惨めな思いさせるな」と言い放つ。いつも愉快な好演で『なつぞら』に彩りを添えてきた高畑淳子だが、ここにきて圧倒的な貫禄を見せた。それを受け止める安田顕の哀切の表情も相まって、強く胸を打たれる場面となったのではないだろうか。はたして雪次郎には、これからどんな未来が待っているのだろう。

      

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