Kis-My-Ft2“演技班”、ドラマ・映画での快進撃が続く 2019年一番の推しは宮田俊哉!?

 そして、2019年2月公開の映画『トラさん〜僕が猫になったワケ〜』で映画初主演を果たした北山宏光。玉森、藤ヶ谷と比べてしまうと演技のイメージが少ない北山だが、見ている人をほっこりさせる役をやらせたらピカイチだ。実際『トラさん〜僕が猫になったワケ〜』では、ダメ男だが家族への愛情たっぷり、貧乏だけど前向きに明るく生きる様を見事に表現。2013年の『幽かな彼女』(フジテレビ系)での愛想は良いけれど空回りしがちな教師・林邦彦役、『家族狩り』(TBS系)の張り詰めた空気を和ませるチャラ男・鈴木渓徳役にも通づるところがある。もちろん、ほっこりさせる役以外も演じられる器用さを持つ北山だが、彼にはこのまま「ほっこりさせる役ならばジャニーズ随一」という唯一無二のポジションを築いていってほしい。

 そして最後は宮田俊哉だ。Kis-My-Ft2の中でもいじられ役の宮田は、決してドラマ出演が多いメンバーではない。だが、2019年、宮田の演技を推したい。現在宮田が出演中の『やすらぎの刻〜道』(テレビ朝日系)は視聴されているだろうか。宮田が演じるのは、風間俊介演じる根来公平の兄・根来公次役だ。実際には、宮田は風間よりも5歳年下。歳も演技のキャリアも上である風間の兄役を演じているのだ。だが、宮田が表現する優しい微笑みと諭すような話し方など、包み込むような“お兄ちゃん感”が秀逸なのである。2015年、2016年に出演した『子連れ信兵衛』シリーズ(NHK BSプレミアム)でもそうだが、宮田は心優しい愛情深い役がぴったり。そんな宮田の良さが全面に出ている公次役が評価され、次回作につながってほしいと願う。 

 今夏には、藤ヶ谷主演のミュージカル『ドン・ジュアン』も上演が決定している。2019年、まだまだKis-My-Ft2演技班の快進撃が続いていきそうだ。

(文=髙橋梓)

■公開情報
『パラレルワールド・ラブストーリー』
全国公開中
出演:玉森裕太、吉岡里帆、染谷将太、筒井道隆、美村里江、清水尋也、水間ロン、石田ニコル、田口トモロヲ
原作:東野圭吾『パラレルワールド・ラブストーリー』(講談社文庫)
監督:森義隆
脚本:一雫ライオン
音楽:安川午朗
主題歌:「嫉妬されるべき人生」宇多田ヒカル(Epic Records Japan)
企画・配給:松竹
(c)2019「パラレルワールド・ラブストーリー」製作委員会 (c)東野圭吾/講談社
公式サイト:http://www.parallelworld-lovestory.jp/

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