映画『キングダム』メイキング写真展に見た、ソニーのクリエイターと映画づくりにかける想い

『キングダム』ソニーの映画づくりへの想い

 4月19日より全国で公開される映画『キングダム』。原泰久の人気漫画の実写化を裏側で支えた、クリエイターたちの挑戦に迫るメイキング写真展「shot on α(ショット オン アルファ)(TM)」が、3月26日と27日の2日間、東京・六本木ヒルズ 大屋根プラザにてソニーによって開催された。

 本展では、映画撮影の現場に密着した写真家の菊池修が、ソニーのフルサイズミラーレス一眼カメラ『α9』で撮影した写真を展示。豪華俳優陣が“実写化不可能”と言われた本作に果敢に挑んだ様子や、クリエイターたちが映画作りに励む様子など、撮影現場の臨場感、熱量を共に作品を作り上げてきたソニーが「Beyond the SCENE―クラフトマンシップで挑む、もう一つのキングダム」をテーマに紹介するというものだ。

(c)原泰久/集英社 (c)2019映画「キングダム」製作委員会

 『キングダム』は、紀元前の中国春秋戦国時代を舞台に、天下の大将軍になる夢を抱く奴隷の少年・信(しん)と、中華統一を目指す若き王・えい政(えいせい)の姿を中心に描いた歴史エンターテインメント大作。主人公・信役で山崎賢人が主演を務めたほか、玉座を奪われた秦国の若き王・えい政と信の幼なじみで親友の漂(ひょう)の二役を演じた吉沢亮、山の民を武力で束ねる山界の死王・楊端和(ようたんわ)役の長澤まさみ、鳥を模した不思議な蓑を被った山民族の末裔・河了貂(かりょうてん)役の橋本環奈、えい政の異母弟で自分こそが王にふさわしいとクーデターを起こす成きょう(せいきょう)役の本郷奏多、六大将軍最後の一人で得体の知れない人物・王騎(おうき)役の大沢たかおらが共演している。

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 写真展では、山崎演じる信と吉沢演じるえい政の激しく剣をかわすシーンや、楊端和役の長澤の戦闘シーン、王騎役の大沢が多くの軍勢を率いるシーンなど、圧巻の写真が並んだ。また、肩を組んだ山崎と吉沢の仲睦まじい様子を捉えたオフショットや、河了貂役の橋本が監督の話に耳を傾ける姿、撮影に挑むスタッフたちの姿を収めたメイキング写真も特別に公開。映画シーンと舞台裏シーンが横並びの『キングダム』写真展で、まるで、映画製作現場にいるような特別な写真体験が味わえた。

 今回、なぜソニーがこのようなイベントを開催するに至ったのか。そこには、“実写化にかけるクリエイターの想い”が隠されている。『キングダム』という漫画は、その絶対的な人気ゆえに、多くの映画人が実写化の可能性を考えてきたが、そのハードルは高く、なかなか映画化されてこなかった。しかし、「そのハードルを乗り越えた先には、世界を驚かすことができるようなコンテンツが作れるはずだと信じて、映画化の挑戦が決まりました」と、ソニーの担当者は今回の実写化について語る。そして、「監督やプロデューサー、俳優の方々はもちろん、美術や衣装、VFXやアクションといった多くのクリエイターの方々のプロフェッショナルな仕事がこの作品に命を吹き込み、見たことのないような映画が生まれたと思っています。このイベントを開催したのは、そういった実写化にかける日本のクリエイターの想いを伝えたかったからです」とイベント開催の背景を説明した。

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