横浜流星、菅田将暉、坂口健太郎……ブレイクのきっかけに“派手な髪色”あり?
アイドルでも、でんぱ組.incをはじめとし、様々なアイドルが金髪や派手なカラーに挑戦している。グループの中で一人だけ華美なヘアスタイルだと、正直かなり目立つ。「あの金髪の子、なんて名前?」などとも聞かれるだろう。俳優でもその現象は同じだ。髪色が奇抜だと目を引くし、注目度も高まりやすい。そこからファンが増えるかどうかは別としても、多くの人に存在を覚えてもらうきっかけにはなるだろう。
髪色に対する我々の認識の変化はここにきて急速に寛容になっているように感じる。最近だと、人気ヘアケアブランドのパンテーンは「#この髪どうしてダメですか」と称して、校則において地毛の明るい学生を擁護するようなメッセージを掲げたコンテンツを作っている。街を歩いていても、カラフルなヘアスタイルの子は多くいるし、今まで以上に“色”を自由に楽しむ文化は発達したように思う。そんな中で、髪色に個性があるキャラクターや、それを演じる俳優は、前向きに受け入れられるようになってきたのではないだろうか。『初めて恋をした日に読む話』で横浜が演じた匡平も、東大受験をすることを決意しても「その髪で?」というような大人たちの反応があった。しかし、主人公であり、匡平の講師の順子(深田恭子)は、そんな匡平を“無敵ピンク”と肯定し、東大受験を成功させるサポートを全力で行った。
近年、ヘアスタイルやファッションでの表現は個性として前向きに受け止められている。役者は覚えてもらえるチャンスが増えるし、作品にとってはキャラクターに深みが出て認知度が上がるなどメリットも大きい。ただ、やはり髪色だけではなくて本人の力量や中身の充実度も大切だ。注目を集めたからには、実力をつけて名実ともに素晴らしい役者が増えることを望みたい。
■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter
■公開情報
『L・DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。』
全国公開中
原作 :渡辺あゆ『L・DK』(講談社『別冊フレンド』刊)
監督:川村泰祐
脚本:江頭美智留
出演:上白石萌音、杉野遥亮、横浜流星ほか
(c)「2019 L・DK」製作委員会
公式サイト:http://www.l-dk.jp/
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