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『翔んで埼玉』若松央樹Pが明かすヒットの要因 宣伝のストーリー&こだわりの配役が功を奏す

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 映画『翔んで埼玉』が大ヒット公開中だ。魔夜峰央の同名漫画を実写化した本作は、二階堂ふみとGACKTがW主演を務める“埼玉ディス”映画。ご当地である埼玉を中心に話題を広げ、累計で興行収入25億円、観客動員数動員193万人を突破している(3月26日時点)。本作のプロデューサーを務めた、フジテレビの若松央樹氏に現在の大ヒットに至る軌跡を語ってもらった。

若松央樹プロデューサー

「宣伝のストーリー作りが上手くいった」

ーーまずは大ヒットの現状について感想をお聞かせください。

若松央樹(以下、若松):もちろんヒットは願っていましたが、正直びっくりしています。想像を超えるヒットです。累計興収20億を突破、観客動員も156万人を突破(※取材日は3月18日)して、週平均の落ち率も低いので、今後も期待できるなんてことを言われてしまうと、すごいことになっているなと感じます。

ーー“ディス”というバッシングに遭いやすい題材だとは思いますが、実際に観てみると愛のある取り上げ方をされています。そのあたりがヒットの一つの要因なのかなと思いました。

若松:武内(英樹)監督も最初の頃から、埼玉県民が観ても怒らないものを作ろうと気を張っていました。現地埼玉での取材なども精力的に行って、なんとなくその温度感を掴んでいきました。原作の面白さとコンプライアンス的なラインがすごく微妙なところで、いかにディスりつつも愛があるところに持っていけるかというストーリー構想やセリフ選びに注力をしました。結果的に、“都市伝説”という形にして、何を言ってもまろやかに聞こえるようにしましたし、成立させるために大がかりなセットを組み、衣装メイクを含めて伝説の世界へと振り切りました。ようやく「さすがにこれで本気で怒る人はいないだろう」というラインに辿り着いたと思いました。

ーー『ボヘミアン・ラプソディ』と同じようなヒットの仕方とも言われていますが、データや宣伝に特徴はありましたか?

若松:製作当初は20代の男性女性がメインターゲットでした。あまり2週目が初週を上回るというデータを見たことがなくて、蓋を開けてみると世代も広くて年配の方から小学生くらいまで、幅広く観られている印象です。宣伝は、とにかく埼玉の方に嫌われないようにしようとしました(笑)。埼玉に特化した宣伝を打ち出しつつ、いかに全国に広めるかを東映の宣伝部さんと検討しました。埼玉県知事に表敬訪問をするのは当初からの目標でした。原作にも知事はコメントしているのですが、それが「悪名は無名に勝る」と名言をいただいていて、映画でも同じことをしたいと。なんとか認めてほしかったので、まず謝罪会見から始め、県の広報課などいろいろなところにお願いして、ようやく県知事にお会いできた。表敬訪問が成立できたのは大きいかなと。そこからは埼玉の魅力を伝えるために全国キャンペーンを始めました。このあたりの宣伝のストーリー作りが上手くいったのかもしれません。そして表敬訪問が成功したあたりから、情報番組で取り上げていただいて、上手い具合に埼玉県の魅力や地方創生などのニュース的なフックが生まれたのかなと。『翔んで埼玉』はフジテレビ幹事の映画ですが、自局だけでなく他局の情報番組でも取り上げていただけたのが世代が広がった理由なのかなと思います。なかなか狙ってできるものではないですが、ネタが上手くシンクロしていったのかなと思います。

      

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