『はじこい』中村倫也が一歩リード? 大人の男の魅力全開で、四角関係を加速させる
昨年はNHKの連続テレビ小説『半分、青い。』、『崖っぷちホテル!』(日本テレビ系)、映画『孤狼の血』などに出演し、日本映画テレビプロデューサー協会主催による「エランドール賞」の新人賞、「Yahoo!検索大賞2018」の俳優部門に選出された中村倫也。これまでのキャリアを考えると「新人賞」というのは不思議な感じもするが、「2018年の“顔”」と言ってもいいほどの活躍だったことは間違いない。
その彼が現在出演しているのが『初めて恋をした日に読む話』(TBS系、以下『はじこい』)。ヒロイン・春見順子(深田恭子)の高校時代の同級生で、元ヤンの高校教師・山下一真を演じている。山下は順子を取り囲む男性陣の中でも極めてストレートな性格で、順子への思いを我慢し続ける由利匡平(横浜流星)、空回りばかりの八雲雅志(永山絢斗)と比べると、一歩リードしているように思えたが……。
第5話では順子の部屋にお泊りするも毛布でぐるぐる巻きにされ、その後の電話もメールも一切無視されてしまう山下。これでは一歩リードどころか、2歩も3歩も後退してしまったような状態に。しかし、第6話のラストで、山下は順子に「昔好きだったからじゃない。今、毎日お前のことが頭から離れない。会いたいと思う。俺、春見のことが好きだ」とド直球の言葉で告白。その際に見せた中村の真剣な表情に心を射抜かれた人も多いのではないだろうか。そして、その山下のストレートな言動が匡平と雅志にも刺激を与え、これから恋の物語がさらに加速していくはず。
いわば、このドラマにおける山下=中村の立ち位置は恋のスパイス的存在。本人も記者会見で「スリリングで危険な存在でいられたら」と話していたが、順子の気持ちというよりも、順子のことを好きな男たち(匡平と雅志)の気持ちをかき乱す存在でもある。さらにはド直球な告白からもわかるように、「男性からこんな言葉を言われてみたい」という女性視聴者の願望を叶える役回りも担っている。それを演じる中村の大人の男の魅力もこのドラマの見どころだといえるだろう。