要潤演じる忠彦の画風に変化が起きる 『まんぷく』に新風を送り込んだ壇蜜のインパクト

『まんぷく』に新風を送り込んだ壇蜜のインパクト

 一時は鳥の絵を描いていた忠彦(要潤)。色鮮やかなその画風は実に生き生きとしていた。ところが、戦争を経てからは、彼の画風・色使いに変化が見られるようになる。色覚に異常をきたしてしまった彼は、思うように筆が進まなかったが、それまでとは一転、深みのある青を基調にした魚の画を描くようになったのだ。

 「今までと違う画が描けるかもしれへん。やっぱり僕は描きたいんや」と言っていた忠彦。『まんぷく』(NHK総合)では、福子(安藤サクラ)たちの物語とともに、忠彦の“画”にまつわる物語も同時に描かれてきた。

 さて、ここ最近の放送で香田家、特に克子(松下奈緒)を動揺させてきたのが、忠彦の絵のモデルの女性たちの存在である。これまでに、奈保美(さとうほなみ)、秀子(壇蜜)といったモデルが香田家を出入りしてきたが、彼女たちの何が克子を不安にさせるのかと言えば、忠彦とモデルがアトリエで2人きりになることだ。しかも、克子たちがくつろいでいる居間から、ちょうどアトリエの中が見えるようになっている。そのため、いちいち彼女たちの表情が(時に意味ありげな表情を浮かべて、ちらっと見てきたりして……)克子の目に入ってしまうのだ。

 ただ、今週の放送で、秀子は忠彦の画風に大きな影響を与えたのだった。忠彦は特定の色を識別することが困難になったものの、その後彼の絵が売れ始めたことを聞いた秀子は、「すばらしいわ。悲劇から美しい芸術が生まれるなんて」と感動する。しかし、秀子は忠彦に対して、もっと“冒険”する必要があると訴えたのだった。そして突如、忠彦の前で情熱的な踊りを見せつけ始める。「既成概念をぶち壊すのよ! さあ描いて!」。香田家の人々も何が始まったのか分かっていなかった様子だが、視聴者もさぞびっくりしたことだろう。

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