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『劇場版 Fate/stay night』が問う“正義のあり方” 待望の第2章は原作ファンを裏切らない出来に

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 『劇場版 Fate/stay night [Heaven’s Feel]』の第2章『lost butterfly』が公開中だ。3部作の2本目というのは興行的にはなかなか難しいものだと思うが、初週の興行成績は1章を上回ったそうだ。1章の完成度が原作ファンの期待を全く裏切らないものだったこともあるだろうが、レイティングもPG12だというのに成績を上げてくるとは予想外だった。

 いや、むしろPG12だから興行成績が上がったのかもしれない。この「Heaven’s Feel」という物語を描くには、そこまでやる必要がある。なぜなら、1章公開の際のレビューにも書いたが、「Heaven’s Feel」は、『Fate/stay night』の3つのルートの中も最も陰鬱で、沈痛で、悲壮な物語だからだ。そして、その陰鬱さが大きく顕在化するのが、この2章で描かれるパートだ。

 業界きってのFateフリーク(というよりヒロインの桜フリークと言うべきか)として知られる須藤友徳監督は、一切妥協せずこの2章の陰鬱さに挑んだ。原作ゲームには18歳以上対象のアダルト版と全年齢版があるが、全年齢版ではカットされた、性的ニュアンスのあるセリフを復活させるまでやってきた。スマホゲーム『Fate/Grand Order』によってシリーズの人気の裾野の広がったことを考えれば、あのセリフは明らかにリスクが高いだろうが、避けなかったのは英断だ。須藤監督の情熱なのか、執念なのか、妄執なのか、なんと表現すべきかわからないが、性的描写のみならず、全篇に異様な情念がみなぎっていた。とりわけ、主人公の衛宮士郎がくだす重要な決断は、原作よりも業が深いものと感じさせる作りになっていたように思う。

 ※次ページ目以降、一部ストーリーに関するネタバレあり

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