深田恭子、こじらせ女子役はなぜハマる? 唯一無二のコメディエンヌとしての地位を考察
1月15日からスタートするTBS系火曜ドラマ『初めて恋をした日に読む話』で、『隣の家族は青く見える』(フジテレビ系)以来1年ぶりに連続ドラマに主演する深田恭子。『ダメな私に恋してください』(TBS系)で脚本を担当した吉澤智子と再びタッグを組み、信念はあるのになぜか人生がままならないアラサー独身塾講師を演じる。
今作で深田が演じるのは、幼いころから優等生で母娘2人3脚で東大合格を目指してきたが、夢に破れて生きる目的が見出せなくなってしまった春見順子。勤めている学習塾は結果を出せずにクビ寸前で、男慣れしておらず婚活も成果なし。さらに、どうしても娘を東大に入れたかった母親との関係も最悪。東大不合格以降何もうまくいっておらず、ずっと人生低迷中という32歳だ。
持田あきの原作コミックの順子は、3人のイケメンから愛されているのに、元ガリ勉の気質と恋愛経験ゼロのせいで彼らのアプローチを気づかずにスルーしたり、不意に気づいて動揺したりとアップダウンの激しいヒロイン。現実世界にこんな鈍感な女がいるはずない! とツッコミたくなる天然系の超鈍感女子だが、コミックではそこがとてもキュートに描かれているので、それを深田がどう再現してくれるのか注目したい。
10代でデビューして以来、もはや数えきれないほどのドラマや映画に出演しているため、「深田恭子の代表作は?」と訊かれて思い浮かぶ作品は人によってそれぞれだろう。
金城武の相手役を務めた『神様、もう少しだけ』(フジテレビ系)では援助交際でHIVに感染した女子高生を、『ハコイリムスメ!』(フジテレビ系)や森田芳光監督作『阿修羅のごとく』では姉妹の末娘を、『セカンドバージン』(NHK)や映画『夜明けの街で』では大人の女性を、三池崇史監督が実写化した『ヤッターマン』ではセクシーなコスチュームでドロンジョを、そしてNHK大河ドラマや『超高速!参勤交代』シリーズといった時代劇にも出演してきた。
このように幅広いジャンルの作品で活躍してきた深田だが、今日の彼女のエイジレスなかわいさの土台となったのはやはり、2004年に公開された中島哲也監督作『下妻物語』のロリータ少女・桃子役だろう。