児嶋一哉、『僕らは奇跡でできている』のアクセントに 高橋一生に負けず劣らずの変わり者の存在感

児嶋一哉、変わり者役でアクセントに

 一輝(高橋一生)の家に住み着く家政婦の山田さん(戸田恵子)の提案により、一輝は鮫島(小林薫)をはじめとする付き合いのある“先生”方を自宅に招いて食事会をすることに。一輝の所属する動物生態学研究室の樫野木(要潤)、沼袋(児嶋一哉)、さらには事務長の熊野(阿南健治)、そして、お世話になっている歯科クリニックの育実(榮倉奈々)、あかり(トリンドル玲奈)、祥子(玄覺悠子)もが参加して、大きな盛り上がりを見せる。

 11月13日に放送された火曜ドラマ『僕らは奇跡でできている』(カンテレ・フジテレビ系)第6話では、育実みずからが、一輝と一緒に森に行きたいと告げていた。

 物語はこの第6話で早くも折り返し。うまくコミュニケーションを取ることができない人物に思われがちな一輝だが、いまやみんなが賑やかに彼を囲んでいる。教える彼自身が一番楽しそうな授業でも、青山琴音(矢作穂香)をはじめ、たくさんの生徒たちの笑顔が並んでいるのだ。そんな中、一輝と育実が恋仲にあるという、山田の勘違いを発端とする“スレ違い劇”もクスリと笑え、実に愉快。

 愉快といえば、この相河家に集った面々。一輝の同僚・沼袋を演じる児嶋一哉が、この面々をアベンジャーズと例えている(『僕キセ』“アリおたく”役の児嶋一哉、第6話は「大集合って感じで、“アベンジャーズ”」)が、大学教授やお世話になっている歯医者さんと、一輝を中心としたこの集まりはたしかに一風変わったものである。そんな中でもやはり1番変わっているのが、この児嶋が演じる沼袋。アリの観察に明け暮れている彼は、ろくに会話にも加わらない。一輝に負けず劣らずな“変わり者”である。彼の発するセリフのほとんどは「グッジョブ!」だが、芸人でありながら俳優としてのキャリアも積み上げている児嶋なだけあって、シーンに絶妙なバランスで溶け込みながら、いいアクセントとなっている。

 アクセントといえば、一輝を怒ってばかりの事務長・熊野の存在も大きい。演じる阿南健治は、放送中の朝ドラ『まんぷく』(NHK)で物語を展開させる“ラーメン屋の店主”を演じているが、本作では一輝に振り回され、それが笑いを生み出すというポジションを担っている。毎度おなじみの一輝との押し問答がクセになっている方も多いのではないだろうか。

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